未経験に近いフリーランスの仕事の探し方
フリーランスになるのに、免許や資格は不要です。
「私はフリーランスです」と手をあげれば、だれでもフリーランスの肩書きを手に入れられます。
でも、肩書きだけでは食べていけないのが現実。
食べていくには、仕事が必要。
そんなわけで、今回は「フリーランスの仕事の探し方」をテーマにお話していこうと思います。
実はボクもフリーランスとしてずっと活動してきました。
諸事情で数年前に法人化しましたが、仕事のやり方はフリーランス時代を含めこの13年間さほど変わってません。
だからフリーランスにとっての、仕事を得ることの難しさをじゅうぶんに心得ているつもりです。
よく自由なところに憧れてフリーランスを目指す人がいます。
でも、その自由は食べていくのにじゅうぶんな収入があるからこそ楽しめます。
仕事がなくて単に暇なだけの自由なら、不安でたまりませんよね。
ぜひ、最後まで読んで仕事の探し方の参考にしてみてください。
目次
一般的なフリーランスの仕事の探し方
以下は、フリーランスが仕事を得るときの一般的によくある方法です。
- コネ・人脈
- フリーランスとして独立する前に働いていた会社で形成した人脈経由で仕事を得ます。
- 交流会
- 同業だけでなく異業種で働く人達と知り合うきっかけになるオフ会で生まれた出会いが発展し仕事を紹介し合う仲になることがあります。
- クラウドソーシング
- フリーランスと報酬が発生する案件をマッチングしてくれるサービス。例)クラウドワークス
- 案件紹介エージェント
- 案件を仲介してくれるエージェント。エージェントへ登録するとスキルと要望に合わせた案件を紹介してくれます。例)レバテックフリーランス
- ブログ
- 自分が属する専門的な分野の情報を発信していたり、単なる趣味として自身の生活や考えについて書き綴っていたり、ブログを更新しているフリーランスは多いです。
特に専門情報を発信していると、質問や相談が寄せられることにつながり、報酬がもらえる案件へと発展することも珍しくありません。 - SNS
- twitter、facebook、instagramは、ブログよりも気軽に情報発信ができるツールです。
専門性が高く役立つ情報を発信していると、それを見たSNSユーザーからお仕事の依頼が寄せられることもあります。
ひと昔前は、フリーランスになるには、会社で実務の経験を積み人脈を形成してからが一般的な道のりでした。
実務経験と人脈がじゅうぶんにあれば、フリーランスとして独立後、仕事には困りません。
会社員時代に取引のあったクライアントと独立後も継続的な関係を続けられます。
あるいは、会社員時代に一緒に働いていた同僚が案件を紹介してくれることもあるでしょう。
ところが、最近は「フリーランス = 自由な働き方」というイメージからか、フリーランスに憧れる人が増えました。
その結果、未経験でスキルもなくコネもなく、いきなりフリーランスとして活動を始めるパターンも増えたのです。
コネなしスキルなし新米フリーランスの仕事の探し方
実は、僕も会社での実務経験がなく、スキルなし、コネもなしでフリーランスになってしまった人間です。
そんな僕なので、未熟なうちにフリーランスになってしまうことを否定はしません。
でも、僕自身のフリーランスを始めた頃を振り返ってみると、一度は就職してみても良かったかもなあとも思ってしまうのも事実です。
というのも、やっぱり実務スキルがなく人脈もとぼしいとなると、仕事を得るのに大変苦労するからです。
なぜ、新米フリーランスの仕事探しが苦労するのか?
なぜなら、フリーランスが仕事を探すときに絶対的に必要な以下の2つのスキルが欠けているからです。
- 営業スキル = 自分の価値を売り込むスキル
- 実務スキル = 実務として使える専門スキル
この2つのスキルの掛け算で仕事を得られるかが決まります。
以下の例を見てみましょう。
- フリーランスAさん
-
独学を始めたばかりで実務経験なし。
他業種で3年間の営業経験あり。- 「実務スキル(0点)」 x「営業スキル(8点)」=0点。
実務スキルがないので、いくら営業が得意でも仕事を任せてもらえません(涙)。
- フリーランスBさん
-
web制作会社で3年勤務のあと独立。
実務経験には自信があるけど性格的に営業はムリ。- 「実務スキル(8点)」 x「営業スキル(0点)」=0点。
実務スキルが高くても、それを伝える能力が低いため仕事を任せてもらえません(涙)。
- 13年間、フリーランスとして生き残るボク
-
独学でスキルを習得。
webマーケティングのスキルを磨くことにも注力。- 「実務スキル(6点)」 x「営業スキル(8点)」=48点。
実務スキルは平均くらいでも営業スキルが高いので仕事は尽きません。
自分のスキルが足りない案件でもチームで対応することを前提に受けることができます。
このように、フリーランスとして仕事を得るには、実務スキルと営業スキルの両方が必要なわけです。
あなたは、どっちのスキルに不安がありますか?
実務スキル?
営業スキル?
フリーランスとして生き残るには、両方を鍛えていく必要があります。
このフリーランスにとって必要なスキルについては以下の記事でも詳しくお話しています。
クラウドソーシングのメリットとデメリット
クラウドソーシングは独立したてのフリーランスにとって、非常に良い修行の場です。
実務と営業の両方のスキルを鍛えられます。
利用の方法は簡単で、プロフィールをサイトへ登録するだけです。
本人であることを証明できれば、特に資格や免許はいりません。
様々な種類と難易度の案件がサイトに掲載されているので、きっと今のあなたレベルに合った案件も見つかるはずです。
以下は、初心者でも始めやすいクラウドソーシングです。
サービス名 | おすすめポイント | 公式サイト |
---|---|---|
クラウドワークス | 日本最大級。案件は多いが登録フリーランスの数も多く競争が激しい印象。 | 詳しくはこちらへ |
Bizseek | 手数料最安。案件数はあまり多くないが、提案から納品後の報酬受取までのサポートあり | 詳しくはこちらへ |
ココナラ | 得意なスキルを商品化できるサイト。システム構築、HP制作も販売可。 | 詳しくはこちらへ |
ただ、簡単な案件ほど競争率が激しい点がデメリットです。
簡単な案件は、競争率が激しく受注が難しいくせに報酬が安く、また、受注できたとしても実績としてはあまり自慢できないものばかり。
一応経験は積めるけれど、それほどのスキルアップは期待できません。
つまり、未熟なフリーランスにとって、クラウドソーシングは成長効率が悪く収入も安定しにくい場所なんですね。
一方で、会社へ勤務することを考えてみましょう。
会社へ行けば、毎日、強制的に業務を与えられます。
業務の中には、いまの実力では対応できないものも当然あります。
先輩にダメ出しを食らいながら、同僚からアドバイスをもらいながら、できることが増えていきます。プラス給料も。
わずか1年でも会社に身を置けば、今より格段に単価の高い案件に挑戦できるレベルのスキルが身につきます。
たった1年で、安くて質の悪い案件を未熟な者同士で必死に奪い合う地獄から抜け出せるわけです。
クラウドソーシングを辞める必要はない
安くて簡単な案件がきっかけで、取引先に気に入られ継続的な案件につながる可能性もあります。
小さな案件でも数をこなしているうちにクラウドソーシング内での評価が高まり、なんとか食べていけるくらいの収入を得られるようになることも可能です。
だから、極端にクラウドソーシングから足を洗う必要はありません。
クラウドソーシングで修行しながら、就職できる機会も探してみるのがいいと思います。
案件紹介エージェントのメリットとデメリット
エージェントは実務スキルには自信があるけど営業が苦手、というフリーランスの強い味方です。
- 在宅可
- 週3~4日だけ
- 家事・育児と両立させたい
このようなわがままな条件をあげても、実務スキルさえ備わっていれば、それに沿った高収入の案件を紹介してくれます。
最近は案件を紹介してくれる以外にも、独立に向けた開業準備の進め方や税務に関する相談にも対応してくれるエージェントもあります。
営業や税務など余計な業務に振り回されず実務だけに集中したいフリーランスは、一度試しに相談してみてはいかがでしょうか。
エージェントのサイトに訪れたことのない人は、参考程度にどのくらいの収入が可能なのかを見てみるといいでしょう。
いま、仕事に困っている人にとっては、かなりうらやましい案件ばかりだと思います。
ITエンジニア向け案件エージェント
サービス名 | おすすめポイント | 公式サイト |
---|---|---|
フォスターフリーランス | 最短3日で案件紹介。非公開案件が90%、直案件が80%。 | 詳しくはこちらへ |
レバテックフリーランス | 業界最大手。月間の案件提案数103,953件。 | 詳しくはこちらへ |
テックビズフリーランス | 登録案件数30,000件以上。平均年収720万円以上。 | 詳しくはこちらへ |
webデザイナー向け案件エージェント
サービス名 | おすすめポイント | 公式サイト |
---|---|---|
レバテッククリエイター | 常時案件1000件以上。条件の交渉、契約の手続きを全面サポート | 詳しくはこちらへ |
エンジニアファクトリー | 初回登録後72%が30日以内の受注。案件の平均月額報酬72万円 | 大詳しくはこちらへ |
ただ、案件を紹介してもらうには、信頼されるレベルの実務スキルが求められます。
逆にいえば、実務スキルさえ身につけておけば、自分で仕事を探さなくても高待遇の案件が見つかるということです。
フリーランスを辞めて会社へ就職するのは逃げじゃない
フリーランスが会社へ勤めることを選択するのは逃げでもないですし、ダサくもありません。
ある程度、実務の経験を得て独立したフリーランスが再就職することも普通にあります。
フリーランスは、単に目の前の作業をこなすだけでなく、営業や経理なども自分でやらなければいけません。
得意な業務だけに集中できる点は会社員の大きなメリットのひとつでしょう。
営業や経理など苦手な業務から解放され、自分の得意分野で100%のパフォーマンスを発揮できるわけですから、スキルアップもはかどるはずです。
そう考えると、就職は決して後ろ向きな選択ではありません。
より明るい未来を得るための修行=就職
といっても、実際、就職活動を始めると、実務未経験者でも応募できる求人が少ないことに愕然とします。
要は実務経験が少ないと、自分で仕事を探してくるのと同じように(あるいはそれ以上に)就職も難しいのです。
だから、やっぱりクラウドソーシングを辞める必要はありません。
【まとめ】クラウドソーシングと並行しながら、就職を視野に入れてポートフォリオを充実させよう
いま仕事が少なく将来が不安なフリーランスへのアドバイスです。
案件を探すときも就職活動でも、成功の鍵を握るのはポートフォリオです。
クラウドソーシングで実績として公開するのに値するレベルの案件。
また、自分自身で課題を見つけ取り組んだプロジェクト。
こうした実績を日頃からポートフォリオとして蓄えておきましょう。
充実したポートフォリオがあれば、仕事を探すときはもちろん就職活動も有利に進められます。
以下は、サイト内でポートフォリオを作れる機能も利用できる求人サイトです。
クリエイターの転職ノウハウも学べるので、就職を視野に入れたい人は登録しておいて損はしません。
また、就職/転職に役立つサイトも載せておきます。
ITエンジニア向け転職サイト
サービス名 | おすすめポイント | 公式サイト |
---|---|---|
ウズキャリIT | 未経験でも相談可。就職内定率86% | 詳しくはこちらへ |
レバテックキャリア | 希望企業への転職成功率96%。60%以上が年収アップ | 詳しくはこちらへ |
webデザイナー向け転職サイト
サービス名 | おすすめポイント | 公式サイト |
---|---|---|
マイナビクリエイター | キャリアアドバイザーによる就職・転職サポート付き | 詳しくはこちらへ |
Webist | 常時4,000件以上。リモート化のwebデザイナー/ディレクター職も多数 | 詳しくはこちらへ |
実務経験が少ないほど、実務に触れる機会も減るという悪循環。
その悪循環を断ち切るのに「就職」はかなり効果的です。
近頃は本当に、フリーランス志向の人が目立ちますよね。
名乗るだけでなれるのがフリーランス。
それだけに、特に駆け出したばかりのフリーランスだと数が多すぎて、なかなかチャンスに恵まれません。
そんな状況から脱出するための方法として、「就職」というのもひとつの選択肢です。
以上、経験が浅く仕事が見つからないフリーランスの参考になれば幸いです。
読み終わったらシェア!