ポルトガルがすごい!旅行するまで全然知らなかったおすすめを今ここで言いたい
ポルトガル。
と聞いても、あまりピンとこない人のほうが多いかもしれません。
じつはボクもそうで、行く前は、正直クリスチャーノ・ロナウドくらいしか浮かんできませんでした。
ところが、今回の三ヶ月間、バックパックを担いで巡ったドイツーイタリアーポルトガルースペインーイギリスの五カ国の中で、最も良かったのが「ポルトガル」です。
ネットさえあれば海外で仕事ができるフリーランス・ノマドさんにとって、かなりオススメの国です。目指す生活のクオリティにはよりますが、やりくりの仕方によっては東南アジアと同程度のコストで長期滞在できますよ。
美しい街。歩いても歩いても飽きない
ヨーロッパならどの国もそうですが、ポルトガルは特にヨーロッパ中世の雰囲気を感じました。
滞在したのはポルトガル第二の都市、ポルトです。一ヶ月間の滞在でした。
小高い丘から街の全景を眺めた様子です。起伏が激しく、路地も入り組んでいて、慣れるまでは地図なしで歩くと確実に迷うことになります。でも、その迷うのが楽しい。外を歩けば、毎度毎度迷ったあげく、知らない景色に出会います。
さっきの写真、川が街を横断しているのがわかりますか? ドウロ川です。川の向こうとこっちでは少し雰囲気が違っていて、向こう側にはワインの貯蔵庫を見学した後、名物のポートワインをテイスティングできるワイナリーがたくさんあります。
これはポルト滞在前に2泊3日したリスボンで撮った写真です。
ポルトガルの首都ですね。こんなトラムが石畳の上を走っていく風景はポルトでも見られます。行き先なんて気にせず、ヒョイッと飛び乗りたくなります。
これもリスボンです。観光客向けのトゥクトゥクが並んでいます。
バンコクで見るトゥクトゥクが荒々しく走っていく風景も良いけど、このヨーロッパな雰囲気に溶け込むトゥクトゥクも良いですね。
リスボン到着記は以下で書いてます。
ヨーロッパの街のあちこちで見るグラフィティアートはもれなくポルトでも見られます。これは多分タラをモチーフにしてますね。
タラはポルトガルではバカラウといいます。焼いたり揚げたり、とにかく色々な料理で使われています。
薄暗い裏道で出会ったスペースグレイ。
少し危ない雰囲気がただよう小道です。でも、時間帯を間違わなければ、ポルトの中心部を歩くとき、あまり治安の心配はいりません。最近はテロやデモなど政治的な治安の悪さがヨーロッパ各国で目立ってますが、ポルトはその点でも他国より安全だといわれてますね。
こんな小さなアートも街のあちこちに見られます。
旅先でもあまり写真を撮らないボクですが、今回ばかりはiPhoneをポケットに入れたり出したり忙しかったです。
街を下ればドウロ川へ出ます。ボクが滞在した5月は天気がずっと不安定でした。5月に旅行予定の人は、こんな景色に出会えるよう、日頃の行いを良くしておきましょう。
川に浮かぶ木製のボート、ワイン樽を積んでますね。これじゃないけど遊覧船に乗って川を上り下る観光ツアーもやってます。
ドウロ川に沿って並ぶ建物はすごくカラフルです。
一階はたいていレストランやカフェになってます。川の景色を眺めながら食事やお酒を楽しめます。最高です。
残念なことに、この辺は超観光地なのでやっぱり物価が高めです。でも、川辺の雰囲気を楽しむのに、リッチである必要はありません。
大勢の人が気持ちよく風と陽の光を感じながらねそべってます。
忙しく動きがちな旅行の途中、缶ビールを2、3本買って、少しゆっくりしていってはいかがでしょうか。
迫力ある建築物
マクドナルドでさえ、これです。
近寄ってみました。このイーグルが見下ろす入り口をくぐると、「世界で一番美しいマクドナルド」と言われている(らしい)内装が広がります。残念なことに、中の写真は撮ってないんです><
教会です。あいにくの曇り空だけど、それがかえって教会の佇まいを厳かにしています。
これは駅の待合ホール。壁一面に描かれた絵の細工が、見るのに没頭し過ぎて、待ってた電車を逃してしまうくらいに素晴らしいです。
ハリーポッターの著者がインスパイアされたという本屋さんの天井。確かに映画のセットはこんな感じでしたね。
ちゃんと本が売られています。今はもう完全に観光スポットになってます。
すごい人でしょ。
じつは入るだけでお金を取られます。本を買えば、入場料ぶんを割り引いてくれます。個人的には、ひとが多すぎて(自分もその原因のひとりなんだけど)、あまり好みの場所ではなかったのですが、一見の価値はありでした。
夜の街にウットリ
ヨーロッパの夜の街は、どこも美しくウットリするんだけど、ポルトは別格でした。
ライトアップされた駅です。
夜にも川辺へ下ってみました。街灯の下、ベンチに座って一杯やるのがおすすめです。
偶然通りがかった教会の前でのミニコンサートです。
ポルトガルの伝統音楽「ファド」が聞けました。音色と歌声に、ポルトガル人でもないのに、なぜか懐かしい気分になりました。ウットリしていたら、このあとオペラが始まるんです。最高潮にロマンチックが止まりません。
緑も多い
街歩きに疲れたら公園で休憩もいい感じです。
街のあちこちに公園があります。
家族連れ、恋人と、友達同士でみんなそれぞれ思い思いにリラックスしてます。
完全に油断しているおっさんの図です。
トラムが公園を走り抜けます。
天気の良い日の公園は本当に人を穏やにさせますね。この頃はわりと仕事過多で参ってたので、公園でのひと休みはすごくいい息抜きになってました。
ビーチもある、泳げる
ポルトにはビーチもあるんです。この日は残念な空模様でしたけど。長〜く続く砂浜。
サーファーもいました。ついこの間、ベトナムで初めてのサーフィンに挑戦したばかりなんです。だから、ここでもすごくやりたくなりました。
ビーチの近くには新鮮なシーフードを炭焼きで食べさせてくれるレストランがたくさんあります。ここはその中でも特に人気のお店です。
注文したのは、もちろんポルトガル名物のイワシです。ハーフなのにこの量。
運んできたウエイターさんに「これハーフなの、間違ってない? ホントに?」と二度聞きしたくらいです。
一緒にイカもオーダーしました。これもハーフなんですが…すごい量だな。
イワシもイカも焼きたてで、ホックホクしてました。オリーブオイルとビネガーをびっしゃびしゃにかけて、ドッボドボにして食べます。
うまい、安い、多い、ポルトガル料理
ちょうど食べ物について出てきたので、ここら辺でポルトガル料理の印象を書いておきます。
一人分の量はけっこう多いです。できればハーフで頼むのがいいですね。だいたいお連れ様がいると思うので、シェアする前提でハーフを人数分注文すれば、余らず色々な料理を楽しめます。足りなかったら、追加でオーダーすればいいので。
値段は、地元民が通う食堂のようなところだと本当に安いです。2人で酒込みで1000〜1500円くらい。味は、少し塩っ気が強いですけど、素材の味を活かしたシンプルな味付けが日本人の口にピッタリだと思います。
これはフランセジーニャという名物料理。
サンドイッチが特製のソースに沈んでます。チーズ、パン、肉の分厚いレイヤー。ものすっごいボリュームで、一度食べたら、もうしばらくは目にもしたくないと思うのに、なぜかその3日後くらいには、また食べたくなっているという中毒性の高い、危ない一品です。
タラのコロッケ。見た目が可愛いですね。
スパークリングワインと一緒に注文できて、こんな素敵なトレイに入れてくれます。
タラのフライとタコのリゾットです。どちらもポルトガルの名物料理ですね。
シーフードだけじゃなくて、ポルトガルは肉もうまいです。牛テールをソテーしたやつです。
サーモンもよく食べました。
つけ合わせのポテトもおいしいです。
モツの煮込み&ライスです。
癖があるかと思えば全然そんなことなかったです。こういうB級的な料理もたくさんありました。
そしてポルトガルB級グルメキング、ビファナです。
一番の大好物でした。豚の生姜焼きみたいなのがパンに挟まってます。その辺のバーなら、どこでも売っていて、お店ごとに味がぜんぜん違います。お気に入りのお店が見つかるとすごく幸せ。
甘いものもあります
食後のデザートもポルトガルには不足がありません。
エッグタルトです。ポルトガルが起源だと知ってましたか? 焼きたてのアッツアツを食べさせてくれます。
街のあちこちでスイーツショップもたくさん見ます。色々なタイプのエッグタルトがありますね。
これは食堂で出された〆のデザートです。
写真映りが良くないですけど、味はうまかったです。レモンが香るカスタードクリームと程よく甘いチョコレートクリームです。
色々なお酒でベロベロに
甘いものも好きですが、お酒もいけます。大好きです。
ポルトガルは、本当にお酒を安く楽しめます。ビールはもちろん、ワイン、そしてこんな珍しい地酒も。
ジンジンハ? ジンジーニャ? 正確な発音の仕方はわかりませんが、うまいんです。
こんなチョコのカップへ、さくらんぼから作った甘いリキュールを注いでくれます。クイッと一口で飲みます。
大衆居酒屋で飲んだワイン。なみなみ。
普通の赤ワインに見えますが、微発泡です。若干シュワっとしたあののどごしが忘れられません。
こちらは発泡ロゼ。
そしてビール! たいていどのお店でもテイクアウトできました。
晴れた日は、ちょっと歩いた先の公園でよく飲んでました。これも1杯100円くらいじゃなかったかな。
ワイナリー
お酒が好きで、特にワインに興味のある人はぜひワイナリーへ行きましょう。ポルトはポートワインの名産地です。ワインの貯蔵庫を見学したあと、自慢のポートワインをテイスティングさせてくれるワイナリーツアーが毎日催されています。
ボクが行ったのは2箇所あって、そのうちのひとつ「Graham’s」を簡単に紹介します。
丘の上にあります。この景色が楽しめます。
できれば天気の良い日に行きたいですね。
ワインの貯蔵庫です。ワインが少し香ってました。
中の見学が終わると、お待ちかねの味見です。なんと6種類!
ポルトのワインはものすごくフルーティーなので、ワインが苦手な人にこそおすすめですよ。
自炊がはかどる
さすがにいつも外で飲んだり食べたりしていたら、財政が破綻します。平日はほぼほぼ家で自炊してました。スーパーが安くて、自炊が進みます。
アスパラって、日本だと高級野菜ですよね。ポルトなら贅沢に食べられます。
シーフードも安くて海老や貝など種類豊富、有頭のエビをよく料理に使ってました。
家賃が安く住みやすい
東南アジアの家賃に慣れていたので、ヨーロッパはかなり苦しかったです。でも、ポルトは他の国・都市と比較して安くて広い部屋に済めました。
airbnbで8万円くらいでした。だいたい本当の家賃の1.5〜2倍くらいの値になっているので、現地的には4〜6万円くらいの部屋だと思います。
それでもリビングルームあり。
ベッドルームは広々としてます。収納もめちゃくちゃ多かったです。
バスルームもすごくキレイでした。お湯の出はまあまあといったところ。
以下のリンク先で長期レンタルできる格安の物件を探せます。
人が親切
スーパーや食堂の店員さん、交通機関の職員さん、だいたい親切に接してくれました。英語を喋れる人も多く、ポルトガル語が話せなくても、まったく問題なかったです。
だいたいボクは長く滞在できる場所では、格闘技のジムを探して行くんです。ジムへ来ている人は、もちろん地元民ばかりなので、リアルにその国の人と交わることができますよね。現地の言葉が話せないことは、全然気にしません。スポーツは口よりも体を動かして、コミュニケーションするので。
これはレッスン中の様子です。
こんなふうに格闘技は、レッスンの途中、相手を変えながらペアになって運動することが多いです。だから、密なコミュニケーションが取りやすく、仲良くなりやすいんです。
最後の日、たくさんの人がひとりずつ別れの挨拶と一緒に挨拶してくれたことを思い出すと泣きそうになります。空手をやっていた先生は、日本にいつか行くのが夢だと言ってました。日本で会えれば最高です。
街とか食べたものとか、もちろん良いに越したことはないですが、やっぱり人との出会いほど記憶に残るものはないですね。ポルトガルへ行って本当に良かった。またあの人達へ会いに行きたいと、次に行くための理由を作って帰ってくることができました。
以上、一ヶ月間のポルトガル旅行記でした
西側のヨーロッパは物価が高いです。周遊するには、うまくお金を節約する工夫をしなくちゃいけません。
でも、ポルトガルはまわりの国と比較してスーパーも外食も安くて、自炊を苦とせずお酒をよく飲むボクにとって、飲み代込みの食費は体感的にマレーシアよりも安く済んだ印象です。ちなみにマレーシアでの滞在記は以下の記事でまとめてます。
治安も良くて、隣のスペイン、特にバルセロナと比較すればかなり安全です。ボクの友だちはバルセロナ5日間で7回スリに狙われたと言ってました。もうスペインには二度と行かないって言ってましたね。
ポルトガルはテロの脅威もドイツやフランスと比較すると低いといわれています。最近、ヨーロッパのあちこちで起こってるじゃないですか。その点でもポルトガルなら安心です。もちろん油断は禁物で、日本とまったく同じ気分で無防備に歩くのはおすすめできませんが。
街も紹介したとおり綺麗です。ヨーロッパ的な雰囲気に浸りたいという人にはバッチリの場所です。ポルトガル料理もおいしかったなあ。人も親切だったし、本当に最高でした。
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