初心者へ。リスティング広告の効果を上げコンバージョンを増やす最初のポイント
すでにリスティング広告を試してる人。でも、効果がイマイチ><な初心者さん。を対象にしてます。コンバージョンや入札価格など基本的な用語は理解してる前提で話を進めたいところですが、いちおうサクッと。
コンバージョン | 広告に対して設定する目標。リスティング広告を出す目的とも言い換えられる。単に「アクセスが欲しい」ではなくもっと具体的に。ショッピングカートの決済、お問い合わせフォームの送信など。 |
コンバージョン数 | コンバージョンが発生した数。サイト全体だけでなくキーワードごとのコンバージョン数も知るべき。 |
コンバージョン率 | アクセスに対してのコンバージョン発生率。これもサイト全体だけでなくキーワードごとに知っておく。 |
入札価格 | キーワードに設定する広告費用。検索結果における広告の表示位置に影響する。 |
クリック単価 | クリック1回に対して発生した費用。 |
では本題。
なんとなくって感じでリスティング広告を始めた人も多いと思います。予算の設定やキーワードごとの入札価格も自分で払えそうな範囲で適当に決めてって感じで。
最初はそれでも良し。リスティング広告は、使ったお金のぶんだけ確実にアクセスを得られます。とにかくアクセスを得ない限りサイトの販売力を計れません。改善のヒントも得られません。なんとなくでも、特にサイト開設直後は、リスティング広告を試してみるべきです。
それで2〜3ヶ月も経てば、「なんとなく」を「具体的な戦略」に変える十分なデータが蓄積されてるはずです。「いかに安く、いかに多くのコンバージョンを得られるか?」を考えるのがリスティング広告の醍醐味です。
小さなビジネスでもリスティング広告をうまく利用することで、大きな利益をあげられているサイトもあります。(下記リンク参考)
リスティング広告の効果を上げるために、まずはこの辺からチェックしてみてはいかがでしょうか?
1. コンバージョンタグの設定を忘れずに!
忘れちゃダメだYo! 「コンバージョンタグの設定」は、リスティング広告を始めるのと同時に済ませておくことです。
コンバージョンタグを設定すれば、リスティング広告から生まれたコンバージョンを計測できるようになります。
これは、Yahoo広告の管理画面です。
こんなふうに全体とキーワードのコンバージョン数が分かります。(画像内のキーワードは例。数字もいじくってます)
コンバージョンに貢献してるキーワードが一目瞭然。結果、予算を配分しやすくなります。また、いままでみたいな勘ではなく、コンバージョン数をもとに入札価格を考えられるようにもなります。
リスティング広告の効果を測るため、コンバージョンの把握は必須です。まだの人は今すぐ設定しておきましょう!
- Yahoo スポンサードサーチのコンバージョン設定
-
コンバージョンを測定すべき理由から設定方法までを詳しく解説した動画がありました。
- Google AdWords コンバージョントラッキングの設定方法
-
Google AdWordsの利用者はこちらを。トラッキングは「計測する」の意味です。コンバージョンを計測すためのタグってことですね。
2. コンバージョン獲得コストを知る
コンバージョン獲得コストは「コンバージョン一回にかかるコスト」のことです。サイト全体とキーワード、それぞれのコンバージョン獲得コストを把握しておきましょう。
コンバージョン獲得コストは以下の公式で求められます。
簡単ですね。広告費用の総額をコンバージョンの総数で割ってるだけです。
例えばこんな結果なら、
広告費 | 20,000円 |
コンバージョン数 | 4回 |
1回のコンバージョンを得るのにかかったコストは5,000円となります。
本当は、コンバージョン獲得コストのことを「顧客獲得単価」と呼びます。より厳密なコストを把握したいとき、リピート購入による複数のコンバージョンを考慮して計算したりもします。今回は初心者さん向けなので、単純化して「一回のコンバージョンに対してのコスト」をコンバージョン獲得コストと命名して使うことにしました。
3. 損益分岐点を知る
損益分岐点は、黒字と赤字のボーダーラインのことです。「これ以上の広告費をかけたら赤字になるよ」という境目です。損益分岐点の計算方法にも色々ありますが、今回はチョー簡単なやつを使います。
コンバージョン1回で得られる売上から原価を引いた金額が、広告費用にとっての損益分岐点です。
一つ具体例を。宝石のネットショップがあったとします。一回のコンバージョンで得られる売上、宝石の仕入れ値(原価)は以下の通りです。
売上 | 30,000円 |
原価 | 10,000円 |
この場合の損益分岐点は「30,000円-10,000円=20,000円」です。つまり広告費が2万円を超えたら赤字になってしまいます。入札価格を調整して2万円を超えないようにしなければ。ではこのときの「入札価格の上限」はいくらになるかわかりますか?
答えを求めるには「コンバージョン率」が必要です。コンバージョン率は「広告クリックに対してコンバージョンが発生する割合」のことです。リスティング広告の管理画面から得られます。
「全体のコンバージョン率=1.59%」は「クリック100回中1.59回のコンバージョンを獲得できた」を意味します。
キーワードごとにも見てみましょう。「050 plus 固定 電話」のコンバージョン率はなんと50%! 50%は二分の一に相当します。ってことは、クリック2回の度にコンバージョン1回が発生しているということ。
といっても、これほどコンバージョン率が高い場合、「そもそもクリック数が少なすぎる」のような原因がどこかにあります。参考として扱うには、もっとデータを蓄積してからにすべきでしょう。
さて、コンバージョン率を求める公式もありますよ。覚えておくと便利です。
入札価格を求める続きに戻りますね。仮に、調べてみると、あるキーワードが「コンバージョン率=1%」だったとして進めます。このキーワードの入札価格の上限を考えます。
「コンバージョン率=1%」は、広告クリック100回でコンバージョンが一回発生することを表してます。損益分岐点は20,000円でしたね。クリック100回を得るための広告費の上限が20,000円ってことです。となると「20,000円÷100クリック=200円」が入札価格の上限となります。
もし入札価格を300円にしていれば、コンバージョンの度に3万円(300円 x 100クリック)の広告費がかかり1万円(20,000円 – 30,000円)の赤字。入札価格を100円にすれば広告費は1万円(100円 x 100クリック)となるので、1万円(20,000円 – 10,000円)の黒字となります。
実際のところ、常に入札価格とクリック単価には開きが出ます。なので、計算通りの結果になるとは限りません。けれど、こうして損益分岐点という目安をつけて入札価格を設定することによって「赤字のリスクを減らせる」ってわけなのです。
キーワードのコンバージョン率が分かれば、それをもとに入札価格を考えます。もし分からなければ、サイト全体のコンバージョン率をヒントに適切な入札価格を検討する。っていう具合です。
4. マッチタイプを適切に選ぶ
マッチタイプは「入札キーワードと検索者が検索したキーワードをマッチさせる方法」のことです。
マッチタイプを適切に選べば、広告を見せるターゲットを絞り込めます。うまく選んで、コンバージョンに結びつかないムダなクリックを減らしましょう。
マッチタイプについて詳しくは過去記事をどうぞ。
5. 対象外キーワードを登録する
対象外キーワードは「広告を表示したくないキーワード」のことです。Google AdWordsでは「除外キーワード」と呼んでます。
マッチタイプにどれだけ注意を払っても、期待してない広告表示を100%防げるわけではありません。望んでない広告表示が積もり積もって、知らないうちに予算のほとんどを食いつぶしてしまってることもあります。こまめに対象外キーワードを登録して、ムダな広告費を減らしましょう。
対象外キーワードもマッチタイプを選択できます。完全一致は表示を防ぎきれないこともあります。逆に、部分一致は表示したいキーワードを対象外にしてしまう恐れがあります。「フレーズ一致」を選んでおくのがおすすめです。
- Yahoo スポンサードサーチ 対象外キーワード設定方法
-
1. 「広告管理 > ツール >対象外キーワードツール」へ進みます。
2. 「対象外キーワードを追加」をクリックします。
3. 「キャンペーン」と「広告グループ」を選択して表示したくないキーワードを「対象外キーワード」として入力します。マッチタイプの設定も忘れずに行います。
- Google AdWords 除外キーワード設定方法
-
AdWordsは動画を用意してくれてます。
6. 検索クエリーを調べる
検索クエリーは「実際に検索者が検索したキーワード」のことです。Google アドワーズでは「検索語句」とも呼んでます。
検索クエリを調べると「対象外にすべきキーワード」や「新たに入札すべきキーワード」を見つけられます。
- Yahoo プロモーション広告 検索クエリの調べ方
-
1. 入札キーワードを一覧表示して、検索クエリーを表示したいキーワードを選択します。
2. 検索クエリーが表示されます。広告を表示したくないキーワードがあれば「対象外キーワードとして追加」を。新たに入札するキーワードの追加もできます。
- Google AdWords 検索語句レポートの確認方法
-
Googleさん親切! 解説動画がありました。
7. 曜日・時間で入札価格を調整する
広告を表示する曜日や時間帯がコンバージョンに影響してることがあります。
特にコンバージョンが発生しやすい曜日や時間帯を見つけたら、そこを重点的に攻める予算配分を考えます。
僕は、休みと営業時間外の入札価格を低くしてましたね。広告を見せたくない曜日や時間帯を入札価格で調整してました。
コンバージョンが低いからといって、まったく表示しないのではなく、入札価格を引き下げて、その分をコンバージョンが高い曜日や時間帯に回すのがおすすめです。
- Yahoo! プロモーション広告 曜日と時間帯による入札価格設定
-
1. 「キャンペーン設定情報」の画面から始めます。ターゲティング設定の「編集」をクリックしましょう。
2. 配信する曜日・時間帯を設定し、入札額の上げ下げを調整できる画面です。
- Google AdWords 曜日・時間のターゲティング
-
1. キャンペーン管理画面から始めます。「設定」タブをクリック後「広告のスケジュール」をクリックします。
2. 「広告のスケジュール」ボタンをクリックするとスケジュールを作成できます。
3. スケジュールを設定したい曜日や時間を追加します。
4. 入札価格を調整したいスケジュールを選択して、
5. 引き上げ/下げ率を調整します。
8. 地域によって入札価格を調整する
営業不可能な地域に広告を見せてもしょうがないです。対応できないエリアは広告を表示しないか、入札価格を下げて広告費の浪費をおさえます。
地域によってコンバージョンの発生率が大きく違えば、その差にあわせて入札価格を配分しましょう。低い地域の入札価格を減らして、その分を高い地域へ上乗せします。
地域差が営業コストの差を生むビジネスがありますよね。送料無料や出張無料をうたってる場合などがその例です。遠くより近くの人に売り込んだ方が高い利益を期待できます。そんな場合は、入札価格を高くして近場ほど広告露出を増やす工夫をします。
- Yahoo! 地域設定
-
1. 曜日・時間帯と同じくターゲティング設定の「編集」から入ります。地域を「設定する」に印を付けて、広告を配信する地域を選びます。
2. 配信地域によって入札価格を調整できます。
3. 引き上げ/下げ率を入力します。
- Google AdWords 地域設定
-
解説動画あり!
9. デバイスによって入札価格を調整する
デバイスは端末のことです。PC、スマホ、タブレット。端末ごとに広告の露出を調整して、広告費のムダをおさえます。
サイトのスマホ対応がまだのうちは、スマホへの広告露出をおさえた方が無難です。コンバージョンをリスティング広告だけに頼らず、サイトの機能や構成も含めて工夫することが大切です。闇雲に入札価格をあげても、結局のところ、コンバージョンには至らず広告費をムダにすることになるからです。
- Yahoo! プロモーション広告 デバイスターゲティング
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1. ターゲティング設定の「編集」から入れば、スマホへの入札価格を調整できます。
- Google AdWords デバイスターゲティング
-
1. キャンペーン管理画面から「設定 > デバイス」と進みます。「入札単価調整比」をクリックします。
2. 引上げ率/下げ率を入力します。
10. 自然検索との兼ね合いを考える
SEOで上位表示できてるキーワードはリスティング広告の出稿を控えるべき?
思い切って出稿をストップしても一定のアクセスを得られます。広告費用を大幅に節約できるのでオイシイ。ですが、おすすめは入札価格を減らして広告文を工夫する方法です。
オーガニック検索でヒットするタイトル・説明文とは異なる訴求ポイントを広告文に反映します。そうすれば、SEOの成果と喧嘩せずに異なるターゲットへアピールできます。二つのリンクが並ぶことによって検索者へ与える信頼感もアップさせられます。
以上!
リスティング広告を始めたあの頃を思い出して書いてみました。算数するところの説明って難しい。。。リスティング広告の成功例について書いた記事もあるのでぜひ一緒に参考にしてみてください。
ほな、ごゆるりと〜
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