チェコのプラハの治安は?ぼったくりの手口と撃退方法
チェコはプラハに着き3週間が過ぎました。
スウェーデンのストックホルムからプラハへ入ったのですが、北欧と東欧では同じヨーロッパでもまた雰囲気が違いますね。
さて、ここプラハでも街を歩けば、あちこちと美しい景色に当たります。
美しい景色に心も足も踊る
ボッタクリには気をつけましょう。
プラハは安全な街。街歩きしている途中、肌で感じる治安は決して悪くはありません。
よほど運が悪くない限りは、普通に観光していて旅行者が強盗や殺人など命に危険が及ぶ犯罪に遭うことはないでしょう。
ただ、「ぼったくり」はそこらじゅうで横行しています。
実は僕も軽くやられました。レストランのチップ代をほんのわずか余計に取られたくらいですが、やっぱり嫌な気分になります。
被害額の大きさが問題じゃないんですよね。騙してくる行為そのものに腹が立つのと、騙された自分の注意力のなさに嫌気がさし、上々な旅行気分が傷つけられるのです。
プラハという街は本当に美しく何度も訪れるリピーターも多いです。ヨーロッパの中でもわりと物価が安いというのも人気の秘密で、生ビールはなんと200円くらいで飲めるんですよ。
そんな本当は最高の思い出になるはずのプラハ旅行。たった一回のボッタクリで黒歴史にしてしまうのは残念です。
今回はプラハのボッタクリ事情をまとめました。
旅行者がハマりがちなプラハの定番詐欺5つの手口を撃退方法と共にお伝えします。
これからプラハ旅行を計画しているあなた、ぜひ最後まで読んで楽しいプラハ旅行に備えてください。
目次
1. 1皿5000円も? 旧市街広場プラハハムの屋台
ここは旧市街広場。オールドタウンスクエアと呼ばれるこの旧市街の真ん中にある広場は、プラハへ訪れるすべての旅行者がここから観光を始めると言っても過言ではない場所です。
旧市街広場で最初に目を引くのは、このこんがりぐるぐるとバーベキューされた豚です。
こんなふうに屋台になっていて、屋台越しにオーダーしたあとは、お店の前で立ち食いできます。
目の前で豪快に焼かれている豚はもちろん見た目にもおいしそうなのですが、さらに食欲をそそるのが、あたりにただよう匂いと煙です。
実際、たくさんの観光客がプラハハムとビールを味わっています。それを見れば、なおさら食べたくなるのが旅行者のサガです。
しかし、ご注意あれ。
このプラハハムはグラム売りです。しかも自己申告制。店員は注文時に「何グラム?」と聞いてくれません。普通に注文すると、食べきれないくらいの量をどっさり盛られます。お会計が5,000円を超えることも珍しくありません。
ほんの少し味わってみたかっただけなのに、5,000円もの出費。泣いちゃいます。
プラハハムのぼったくり対策
簡単です。
この屋台に行かなければいいだけ。
プラハハムを食べられるレストランはたくさんあります。旧市街の外の雰囲気と一緒に味わいたいというなら、そのへんにたくさんあるテラスのあるレストランへ行きましょう。屋台なんかよりよっぽど安くて美味しいチェコの伝統料理を旧市街の雰囲気に包まれながら味わえますよ。
例えばグラーシュ。
チェコでよく食べられているシチューです。しっかり煮込まれた牛肉はフォークだけでほろほろと崩れ、口の中に入れると本当にとろけます。チェコ名物の白いダンプリングが付いて1,000円くらい。
チェコはソーセージも有名でビールは大人気。ピルスナーというビールのタイプはプラハが発祥。そのビールでソーセージを煮込んだ料理がこれです。これは1,000円もしませんでした。スターターとして700円くらい。
豚肉が食べたければ、プラハハム以外にもロースト系の料理もおすすめです。ダンプリングとザワークラフトがついて1,000円以下でした。
チェコは牛肉もおいしいんです。チェコを代表する一品「Svickova」。クランベリージャムが甘めのソースのアクセントを加えます。これも1,000円以下。
こうして見ると、屋台のプラハハムに5,000円は馬鹿げてます。
レストランの食事は一品一品がすごいボリュームなので、スターターとメイン料理をひとつずつ注文し二人でシェアしても十分にお腹が膨れます。会計は3,000円を超えません。屋台で払う5,000円を予算にするなら、かなり豪華な食事を楽しめるはずです。
2. 入り口にメニューのないレストラン
チェコは昔社会主義だった頃にベトナムとの結びつきが強かったらしく、プラハのいたるところにベトナム料理屋さんがあります。
短い旅行ならチェコ料理をふんだんに味わいたいところですが、滞在が1週間を超えた頃には必ずアジアの味が恋しくなってくるんですよね。ベトナム料理屋さんは、そんな味覚のホームシックを慰めてくれる強力な味方です。
ベトナム料理屋さんはいつも良心的。入り口にはだいたいこうしたどでかい値段付きのメニューが貼られています。何がいくらで食べられるかがわかるので安心ですよね。
プラハのレストランでは、ベトナム料理屋さんのこのメニューほど大きくなくても、必ず値段が書かれたメニューが入り口付近にあります。
特に観光客の多いエリアでレストランへ入るときは、必ず入口付近に置かれたメニューを確かめてからにしましょう。
メニューがないお店、あるいは、メニューがあっても値段の表記がないお店はほぼ、観光客を狙ったぼったくりと考えていいです。
レストランのぼったくり対策
入店前のメニュー確認は必須です。
メニューで値段を確認して入ったお店でも注意したいのは、店員のおすすめ。
めちゃくちゃ高い料理を言葉巧みに推してくるぼったくりの手口があります。店員に勧められるまま注文したあと会計時に初めて値段を知り涙するというパターンですね。
店員が何かをおすすめしてくるときは、注文する前にかならず値段を聞いてからにしましょう。
レストランへ入る前に、その店の評判を調べておくことも、ボッタクリを未然に防ぐのに効果的です。
例えばトリップアドバイザーを利用すれば現在地付近のレストランの評価を調べられます。
アプリを開いて、調べたい地域を設定します。
現在地周辺を選び、レストランをタップします。
近場にあるレストランが一覧で並びます。さらに近くにあるレストランを調べるため「絞り込み」をタップします。
距離で0.3km(300m)の範囲にあるレストランだけに絞り込んで検索できます。
地図を見ながらレストランを探すこともできます。
いま足を踏み入れようとしているレストランの口コミを見て、怪しさを感じる書き込みがあれば、違う店にしたほうが無難です。
Googleマップでも近辺のレストランの評価を確かめられます。
トリップアドバイザーもGoogleマップも、街中で使うにはネットとの接続が必要です。チェコのフリーのSIMカードはわりと高いので、日本からポケットWi-Fiをレンタルしてくるのもいいですね。
3. なぜ? レシートをくれないレストラン
引き続き、レストラン絡みのぼったくりの手口です。
会計時に必ずレシートを見てから支払いを済ませるようにしてください。法外なサービス料が会計に含まれていることがあるからです。
会計をお願いするとこうしたレシートを見せてくれるのが普通です。
チップが含まれていないことが書かれていますね。こうしたお店には感謝の気持ちをチップに変えて渡してあげます。
実は僕もだいぶ昔にロンドンの飲食店で働いていたことがありました。チップは生活を支える大きな収入源だったので、チップをもらえることのありがたさは、身にしみついています。
ただ、どんな場合でもチップをあげるべきだとは考えていませんよ。
プラハのレストランでは、店員の方からチップを強引に請求してくることがあります。サービスの質に満足していれば、もちろん笑顔で応じてあげればいいのですが、お金を払うのに値しないサービスには毅然とノーを突きつけましょう。
一番悪質なのは、会計に通常の何倍ものサービス料をひそませている手口です。
外国ではテーブルで会計を終えることが多いですよね。チェコもそうなのですが、たまに会計をレジでお願いされることがあります。
レジへ行きキャッシャー員へ会計したい旨を伝えます。すると、ポンポンとレジを叩き、合計の金額を告げられるでしょう。この金額に実は30%を超えるサービスチャージが含まれていることがあるのです。明細を確かめていなければ、気づきません。
サービス料のボッタクリ対策
必ず会計時には明細を確かめます。
チェコではお客さんにレシートを渡すことが法律で義務付けられています。レシートをくれない店員には堂々と要求しましょう。
そして、明細に計上されたサービス料が接客の質にふさわしい金額だと思えないときは、はっきりと払いたくない意思を伝えればいいのです。
4. 10倍もの高額請求もありえる ぼったくりタクシー
プラハのタクシーはヨーロッパの中でも筆頭にくるくらい悪名高いので注意が必要です。
特に旧市街広場やウェンセスラス スクエア(Wenceslas Square)あたりで拾えるタクシーはボッタクリ率が高いので、絶対に避けましょう。
タクシーのぼったくり対策
乗る前の料金交渉は必須、という対策もありますが、タクシーによるぼったくりを最も撃退できる方法は「乗らない」ことです。
プラハは交通網がわりと発達しています。地下鉄、トラム、バスなどの公共交通機関でプラハの主要な観光スポットはすべてカバーしてくれているので、タクシーに乗らなくても、楽にあちこち巡ることができます。
重たい荷物を抱えての移動、あるいは、どうしても疲れて歩けないという場合でタクシーに頼りたいときはUberが賢い選択です。
Uberなら、あらかじめ行き先を決め、料金が確定した上で車に乗り込めます。支払いもカードにしておけば小銭を用意する必要もなくなり、さらに便利です。
Uber。アプリを開いて行き先を入力すると、
乗車賃がいくらかわかり、ルートも見せてくれます。
これならぼったくられる心配はなくなりますよね。
5. 手数料0円は嘘 ぼったくり両替屋
手数料0円を看板に掲げながら、実に最悪な両替レートで旅行者を騙す悪質な両替屋がそこらじゅうにあるので気をつけましょう。
チェコの通貨はコロナ(Kč)です。
チェコはEUですが、ユーロを使ってません。ヨーロッパの周遊旅行で訪れる人はユーロからコロナへ両替する機会があるでしょう。
ユーロからコロナへは当然両替できます。でも、悪質な両替屋がたくさん存在する中では直接ユーロで支払ったほうが両替率が良い場合もあるんです。観光エリアであれば、けっこうユーロでの支払いに対応しているお店が多いです。
僕はユーロからも日本円からもコロナへ両替したことがないのですが、街中にある両替屋をいくつか興味本位で覗いてみると、ゼロコミッション(=手数料無料)とうたいながら、法外なレートで両替しているところが多かったです。
両替で損しないためには
現金の両替を最小限におさえ、クレジットカードをメインの支払い方法にするのがベストです。
プラハで観光客が行くようなお店であればだいたいクレジットカードが使えます。
電車やトラムのチケットもクレジットカードで買える駅があります。小さな駅では小銭でしか買えないので、僕はクレジットカードで買える券売機を見つけたら、まとめて買っておきました。
小さな個人商店でドリンクを買ったり、観光スポットの入場料を払ったりするときで、クレジットカードが使えないときのために、ある程度の現地通貨は必要です。
現地通貨を得る一番オトクな方法はATMでのキャッシングです。
キャッシングなら、両替屋のさじ加減で両替レートや手数料で騙される心配はないですし、両替レート自体も正当な両替屋と比較してもお得な場合が多いです。
ただ、ATMの中にも異常な手数料が設定されているものがあります。銀行に備え付けられたATMを使うと安心です。
海外旅行のお得な両替方法とクレジットカードのキャッシングについては過去に以下で特集しました。プラハへの旅行でも役立つと思うので参考にしてみてください。
チェコ プラハの治安は良好、でもボッタクリに注意する
最後に、軽くプラハの治安について、気になることをまとめておきます。
普通に観光で訪れる地区では、身に迫る危険を感じることはないでしょう。
ただ、チェコ共和国の首都であるプラハには、チェコ内外からたくさんの観光客が集まるため、観光客狙いのスリや置き引きのような軽犯罪はたくさん起こっています。
最近のヨーロッパ旅行で特に気になるテロの危険性については、チェコ政府が「テロが発生する可能性は低い」と言ってます。2018年の今のところ、テロの心配はなさそうですね。
でも、移民問題や経済が不調なことを火種としたデモのような騒ぎはヨーロッパ全土でよく見られます。プラハでも、旅行中にたまたまこうした場面に遭遇する可能性はあるでしょう。
夜のプラハは特に美しいです。夜の街でも、わざわざ自ら人通りのない路地裏や公園に入っていかない限りは安全に歩けます。
深夜もトラムが走っているので、交通に不便はありません。ナイトトラムの車窓から眺めるプラハの街は昼間と全然印象が違います。ぜひ、ナイトトラムに乗って、あちこち巡ってみてください。
ただし、乗客が少ないナイトトラムは、ひったくりや暴行に遭う危険があります。不審な乗客のいるナイトトラムに乗るのは避けましょう。
総じて、プラハの治安は良好といえます。
財布やスマホなど貴重品を見せびらかさない、暗い夜道を1人で歩かないというような海外旅行での常識を守り、これまでお伝えしてきたボッタクリにさえ注意すれば、安全に良い思い出を残せるはずです。
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