集客に効果的な士業のホームページの作り方とは?
- 弁護士
- 税理士
- 司法書士
- 行政書士
- 土地家屋調査士
- 社会保険労務士
こうした「士」がつく職業の「ホームページの作り方」についてお伝えしていきたいと思います。
「士業」って、よく儲かる仕事だと思われてませんか?
取得の難しい資格が要る仕事だからかもしれません。
もちろん儲かっている事務所もあるんでしょうが、実際はライバルが増え、生き残りをかけた競争が激しくなるばかり。
結局は、他の業種と同じように、士業も儲かるかどうかは「いかに集客できているか」によります。
士業の集客で難しいのは、飲食店や雑貨ショップのように、通りがかった人がなんとなくフラフラっと事務所へ入ってくることがないところ。
つまり、士業は自分から何かしらの方法で顧客を集めないことには、仕事を得られません。
そこで頼りになるのが「ホームページ」。
実は、ぼくの本業はWEBサイトの企画と制作なのですが、士業のホームページ制作に関わることもわりとあります。
つい最近は、行政書士事務所を開業予定の若い先生から、こんな相談がありました。
- 真面目で寡黙な行政書士さんからの相談
- 営業トークが苦手。事務所を開いた後、仕事を取ってこれるかどうかが不安。
だから、ホームページに期待している。
確かに、ホームページの役割は、24時間休みなく営業マン。
自分が客前で喋らなくても接客し案件を取ってきてくれます。
もし、効果的なホームページがひとつあれば、営業トークが下手でも仕事を得るのに困りません。
でも、そんなホームページ、どうやって作ればいいの?
その答えが今回の記事を読めば理解できます。
今回の記事でお伝えするのは以下の3つ。
- なぜ、士業にホームページは必要なの?
- 士業の集客に役立つホームページの作り方とは?
- 士業のホームページは外注か自作、どっちがいいの?
士業とひとくくりにしても、税理士、弁護士、行政書士、それぞれで取り扱う業務はまったく違います。
また、事務所ごとに得意な業務も変わりますよね。
そんな事務所ごとの違いをうまく表現し、たくさん問い合わせを取ってくれるホームページ。
そんな効果的なホームページを作るための知識が身につきます。
ぜひ最後までお付き合いください。
目次
なぜ、士業にホームページは必要なの?
今の時代、「ホームページがない=信頼できない」と判断されるからです。
最近は、どんなサービス・商品でも利用の前に検索するのが普通です。
知人に紹介されたものでも、最終的に利用するかどうかは、そのものの情報をネットで調べてから判断します。
士業事務所も同じです。
下調べなしで、いきなり事務所を訪ねてくる顧客はいません。
事務所へ足を運ぶ前に必ず顧客はネットを検索します。
あなたがどんな人物なのかを確かめ、提供しているサービスについて値段や提供方法などを詳しく調べるためです。
もし、検索の時点でホームページが出てこないなら、当然、その先の「事務所へ足を運ぶ」という行動は起こりません。
もちろんSNSやyoutubeですでに有名になっているなら話は別です。
検索して何も情報が出てこない事務所は存在さえも疑われます。
名刺代わりの簡易的なホームページさえも持ってなければ、ネットで集客するチャンスは得られません。
士業のホームページの作り方
ホームページを作る方法はたった2つ。
- 自作
- 外注
自作なんて、難しそうと思う人もいるかも知れませんが、以下で特集しているツールを使えば、パズル感覚で作れます。
予算に余裕があれば、外注しましょう。
ただし、10万円前後の格安業者で作ってもらえるホームページのクオリティは、上の記事で紹介しているツールで自作するのとほとんど変わりません。
できるなら30万円程度は予算として用意し、提案付きのウェブ制作会社を利用したほうが、効果に結びつくホームページが作れます。
ホームページを作るだけなら、誰にでもできる時代です。
業者を利用するメリットは、業者が持つノウハウを頼れるところ。
- 予算内でベストなページ数
- どんなデザインが効果に結びつくのか?
- 完成した後のアクセスアップの方法
こうしたことを、意見を交わしながら提案してくれる業者でなければ、高いお金を払う価値がありません。
以下のポイントを意識して作れば、自作でもじゅうぶん集客に役立つホームページを制作できます。
効果的な士業のホームページを作るためのポイント5つ
士業のホームページでもっとも重要なのは以下です。
「信頼感」。
怪しさや疑問が少しでも感じられたら、顧客はページを閉じて去ってしまいます。
これからホームページを作るときのポイントを5つ上げていきますが、すべて「信頼感」を最大限に与えるためということで共通してます。
士業のホームページの役割は、「この先生にお願いすれば私の悩みが解決できる」と信じてもらうこと。
そのためのポイントが以下の5つです。
- 1. デザインは見やすさ使いやすさを重視する
- 2. ターゲットを絞る
- 3. プロフィールをしっかり載せる
- 4. 過去の相談事例を載せる
- 5. 料金を載せる
デザインは見やすさ使いやすさを重視する
デザインはダサくてもいい。
というと、少し極端すぎますが、お金をたくさんデザインにかけたからといって、効果に直結するとは限りません。
プロのデザイナーが作った上っ面だけおしゃれなホームページよりも、先生が手作りした素人っぽいデザインのほうが、士業という業種では効果につながることが多いです。
想像してみてください。
例えば、離婚に悩む人が「おしゃれなデザインだからこの弁護士に相談しよう」と思うでしょうか?
相続税やビザ申請についての相談でも同じです。
だれもホームページの見た目で相談先は選びません。
何が重要なのかは、「この先生なら信頼できる」と思ってもらうことです。
特に士業のホームページは、ネットの扱いに慣れていない年齢層の人もアクセスしてきます。
最近は、シルバー世代も手元のスマホで情報収集をしている人が多いです。
- 画面のサイズを問わず求めている情報へすぐにたどり着くことができるか?
- どのページからもすぐにお問い合わせができるようになっているか?
- 専門用語や詩的な表現ではなく一般の人が理解しやすい言葉を使っているか?
- 画面の表示速度が遅くストレスを与えていないか?
- いろいろなサイトで使い回されている画像素材を使っていないか?
こうした点を意識すると、顧客が安心して使いやすいデザインになります。
ターゲットを絞る
「何でもご相談ください」よりも、特定の悩みを抱える顧客に対して「これならお任せください」のほうが効果的です。
要はターゲットを絞るわけですね。
例えば、弁護士なら「法律相談全般」より「離婚相談ならお任せください」。
税理士なら「税務全般」より「相続税の相談ならお任せください」。
人は「なんでも屋」よりも「専門店」を信じます。
また、「なんでも屋」より「専門店」のほうがアクセスアップにも有利です。
検索結果の順位を決めるのはGoogle。
Googleは専門性が高く検索者に対して情報価値が高いページほど上の順位を付けます。
専門化させたホームページのほうが上位表示しやすいんですね。
事務所の開業に合わせて作るホームページの場合、どうしても業務全般を載せたくなります。
気持ちはわかります。
でも、業務全般を案内するホームページは、アクセスを得にくく、顧客の信頼も得にくくなるので、結局は効果につながりません。
ターゲットを絞ることは、事務所としての方向性を改めて検討する機会にもなります。
今後、何を売りにするのが競争の激しい士業界を生き抜くことにつながるのか考えてみましょう。
プロフィールをしっかり載せる
士業は、顧客の立場から見ると、マンツーマンの接客業です。
顧客は相談できる事務所を探しているわけではなく、悩みを打ち明けられる「人」を探しているんですね。
だから、必ずどんな人が顧客の対応にあたるかを詳しくホームページで伝えましょう。
プロフィールのページを充実させるのはもちろん、ブログで日々の営業活動について発信するのも、顧客へ親近感と信頼感を与えるのに有効です。
過去の相談事例を載せる
人は、どんな商品・サービスでも、利用中、あるいは利用後の自分をイメージできないものにお金を出しません。
特に士業のサービスは顧客にとって想像しにくいものです。
人生の中で何度も利用するものでもないですし、じゃあ利用の前にちょっとだけという試用もできません。
そこで士業のホームページに欠かせないのが、事例の紹介です。
相談者の年齢や性別、悩んでいたことと解決方法。
これらができるだけ想像できる伝え方で過去の事例を紹介しましょう。
ホームページを訪れた人に、「私の悩みもこんなふうに解決できる」と思ってもらうことができたら成功です。
料金を載せる
士業の報酬は、顧客の相談内容によって、また、提供する業務の量と質によって変わります。
だから、料金表の掲載が難しいのも事実。
中には、価格競争に巻き込まれるのが嫌で料金を明示したくないという考え方もあるかもしれません。
でも、顧客の立場になってみましょう。
例えば、飲食店。
値段表記のないメニューだと、怖くて注文できません。
これが一般的な人の心理です。
士業にしても、顧客の気持ちは同じ。
もし、固定の料金表が難しければ、せめて目安くらいは載せておくと、顧客は問い合わせしやすくなります。
士業のホームページ制作 事例(税理士の場合)
以下は、最近、うちの会社で制作した税理士さんのホームページです。
非常に熱心なお客様で様々な意見を交わしながら作りました。
テキストの量が多かったのですが、余白や見出しを工夫し全体的に読みやすいデザインになったと思います。
もちろん上にあげた5つのポイントも意識し作りました。
士業のホームページのアクセスアップ 5つの方法
これまではホームページの作り方として重要なポイントをお伝えしてきました。
ホームページを成功へ導くには、「作り方」と一緒にもうひとつ考えておくべきことがあります。
「アクセスアップ」の方法です。
どんなホームページでもアクセスがなければ存在していないのと同じですからね。
以下が、士業のホームページに有効なアクセスアップの方法です。
- SEO
- リスティング広告
- SNS
- Youtube
- Googleマイビジネス
SEO(検索エンジン最適化)
SEOは、検索経由のアクセスを増やすための対策のこと。
検索結果の上位へ表示するため、様々な工夫に取り組んでいくことをいいます。
普通にホームページを作っても、検索にヒットするのは、事務所の名称くらい。
それだけでも、名刺代わりを目的としたホームページであれば十分役割を果たしていますが、もし、ホームページを積極的に売上に役立てたいなら、事務所名以外の様々なキーワードで検索経由のアクセスを増やす必要があります。
そのための方法として、よく効果的だと言われているのがブログの更新。
ブログ記事を定期的に更新することでホームページの情報量を増やし、検索へヒットさせる機会を高めるという方法です。
「ブログの更新」というと簡単そうに聞こえますが、実際は、上位を狙った記事の書き方や検索キーワードの調査など、わりと高度な専門知識が求められます。
記事を書く手間に対して期待どおりの効果が得られないと、長続きさせるのが難しいですよね。
といって中断すると、それ以後のアクセスが増えることはありません。
SEOに代わる集客方法を計画しておかなければ、ホームページは誰にも見てもらえないことになってしまいます。
リスティング広告
SEOより簡単で、SEOと同じ効果を得られるのがリスティング広告。
以下は、「税理士 京都」で検索したときの広告表示例です。(テキストはぼかしてます)
努力で検索へヒットさせるSEOとは異なり、お金さえ払えば検索上位へ表示できます。
広告費は広告がクリックされない限り発生しません。
そのためムダが出にくく、また、効果の測定もしやすいので、かなり費用対効果の優れたアクセスアップの方法です。
少額から始められるところもメリットのひとつ。
まずは月に3万円から、というように小さく予算を立てて試してみるといいと思います。
SNS
SNSを集客目的でうまく使っている士業の先生もいますよね。
Twitter、facebook、LINEなど、SNSはブログよりも手軽でリアルな情報発信ができます。
SNSもブログと同じで、個人的なつぶやきを投稿してもなかなか仕事にはつながりません。
専門知識を活かした得意分野について、役立つ情報を発信することが重要です。
注意したいのが炎上。
ついつい投稿したことが、誰かの批判を買ってしまうことがあります。
炎上をきっかけに有名になっていく人もいるのですが、士業の場合はおすすめできない方法ですね。
士業は信頼性が命の業種。
たったひとことが全信用を失うきっかけになることもあるので、、気軽さが魅力のSNSですが発言には十分注意が必要です。
Youtube
Youtubeを積極的に集客に活用している先生も増えてますよね。
僕も節税や補助金の活用方法など難しい話題はYotubeで勉強することが多いです。
説明がわかりやすく人当たりが良さそうな先生を見つけると、相談を依頼したくなります。
Googleマイビジネス
Googleマイビジネスは、Googleが提供するローカルビジネスを支援するためのサービスです。
実は、Googleマイビジネスに一番力を入れるのが最もコスパがいい集客方法だと思ってます。
ローカルビジネスは、地域に根づいた店舗型のビジネスのこと。
商店や飲食店だけでなく、事務所を構える士業も含まれます。
Googleマイビジネスを利用すると、検索結果やグーグルマップ上で以下のような特典を得られます。
- 事務所の場所・営業時間を伝えられる
- 最新のお知らせを更新できる
- 口コミを掲載できる。口コミに返信できる
- 地図から直接電話で問い合わせを受け付けられる
- 地図で現在位置からの経路を伝えられる
顧客は足を運びやすいエリアでもっとも信頼できる事務所を見つけたいと思っています。
必ずホームページを作るのと同時にGoogleマイビジネスも開設し、近隣へのアピールを始めましょう。
ちなみに弊社のグーグルマイビジネス表示例。
正直、まだあまり力を入れてません。
店舗型ビジネスではないので。
でも、表示回数がわりと多いので時間に余裕ができたら充実させていきたいと思ってます。
以上です。
士業にとっての集客に効果的なホームページの作り方とアクセスアップの方法を説明してきました。
生き残りが厳しくなるのはどの業界も同じですね。
ホームページはリアルに事業の質と信頼性を知ってもらうためのもの。
単に見た目をカッコつけるだけで終わらず、今回紹介したポイントを意識して作ってみてください。
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