【稼げない理由がこれ】クラウドソーシングのデメリット
月収20万円 フリーのWebデザイナー Nさん。
顔は笑ってますが、心のうちでは……
「クラウドソーシングは稼げない」と嘆いています。
事の始まりは去年のちょうど今頃。
フリーランスとして独立後、まだ一年弱のNさんからのメールでした。
仕事の取り方や収入についての相談です。
Nさんからの相談を簡単にまとめると、Nさんの悩みは以下の3点にまとめられます。
- コネがない
- 収入源はクラウドソーシングだけ
- 月収が20万円前後で心細い
最近は独学である程度スキルを身につけたあと、
あるいは、webデザインスクールを卒業後にすぐフリーランスとして独立。
というパターンが全然珍しくありません。
Nさんも同じパターンでした。
web業界へは就職せず、現場で実務経験を得たことがないままフリーランスになったわけです。
じつは僕もそうだったので、だからわかります。
実務経験なしでいきなり独立しちゃうと、案件を得るのが本当に難しいです。
技術的な信用がないのも理由ですが、それ以前に、就職したことがないと業界につながりを持てません。
仕事を紹介してもらえるチャンスがないんですよね。
だから技術とコネを得るため、フリーランスになる前に就職してみることをおすすめします。
web制作会社で実務を経験できるのは、フリーランスとして長く生き残るための土台となるでしょう。
取引先や同僚と信頼関係を築けるいい期間にもなります。
フリーランスにとって人脈は資産と同じ。
特に独立したばかりの頃、仕事を紹介してもらえるコネがなければ、減る一方の残高に焦り、食べるものも食べられず、精神的にも肉体的にも削られます。
ですので、できれば実務経験をじゅうぶんに得てから独立しましょう。
僕自身が苦労したので、ひつこいくらいに言っておきます。
コネがなくても、
クラウドソーシングがあるじゃないか
そうそう確かに。
クラウドソーシングが、人脈を問わず仕事を得られる便利な場所であることは事実です。
僕自身も愛用してます。
でも、発注側として。
受注側での利用はほぼありません。
というのも、クラウドソーシングには稼げない大きなデメリットがあるからです。
発注側として利用を増やすほど、確信へと変わりました。
お仕事を発注する側としてクラウドソーシングを利用するメリットは、なんといっても「安さ」です。
普通にweb制作会社や直でフリーランスのwebデザイナーへ発注する場合と比較すると、二から三割程度安く、場合によっては半額くらいになります。
気軽にコンペを開催できるのも魅力です。
値段設定と発注方法を工夫すれば、良質な提案を安くたくさん集められます。
この「安くても仕事をやってくれる人がたくさん見つかるところ」が、クラウドソーシングを発注側として利用するメリットですね。
注目したいのは、この発注側のメリットが、そのまま受注側にとってのデメリットに変わるところです。
クラウドソーシングが稼げない理由「デメリット」
クラウドソーシングが稼げないと苦しんでしまうのは、以下の3つのデメリットのせいです。
- 単価が安い
- 競争が激しい
- コンペで疲弊
クラウドソーシングへ受注者登録するには、身分を証明すればいいだけです。
技術的な審査は不要。
登録へのハードルがめちゃくちゃ低い。
もう誰でもOKといってもいいでしょう。
そのため登録しているフリーランスの数は増えっぱなしです。
受注者が増えれば、仕事を得るための競争も激しくなります。
案件を取るのが難しくなれば、「安くても仕方ない」と妥協するフリーランスの方々が増え、結果、単価はますます下がります。
依頼側には嬉しいことですが、受注側にとっては、まったく喜べない悪循環。
お金になる可能性が少しでもあればとコンペへ積極的に参加しているフリーランスさんも多いでしょう。
残念なことにコンペでは、選ばれたひとり以外は、タダ働きと同じです。
落選が何度も続けば、時間をムダにした自分にやるせない怒りが湧いてくるでしょう。
こういう状況で、じっさいクラウドソーシングを利用するフリーランスの収入はいかに?
クラウドソーシング 一ヶ月の収入
Nさんの場合です。
計測した一ヶ月の労働時間は192時間、合計報酬は165,500円でした。
この月は20万円に達してませんね。
時給に換算すると約「860円」。
ちなみに作業時間の計測には「Toggl(トグル)」というタイムトラッキング用のサービスが便利です。
リアルに時間単価を測ってみると、涙するフリーランスさん、多いと思います……
Nさんに話を戻します。
「860円」という時給が安いか高いかは、人それぞれの見方、経済観念、ふところ事情によりけり。
でも、webデザイナーという肩書きに夢を抱き、フリーランスという働き方に憧れを持つ人にとっては、ちょっと残念な金額じゃないでしょうか?
Nさんもこの悲しい結果に肩を震わせていました。
以上が、クラウドソーシングの稼げない理由です。
それでNさんは、クラウドソーシング一辺倒をやめました。
特に、コンペには絶対に参加しないことに。
コンペ一件を勝ち取れば、一、ニカ月遊んで暮らせるくらいの大きな案件なら話は別です。
でも、Nサンがいつも参加しているような小口のコンペは、リスク(時間的なロス)に対してのリターン(報酬)が少なすぎます。
コンペをやめれば、いままでコンペにかけてた時間が余りますよね。
その時間で、これまでとは別の方法で案件を得ることにしたのです。
その新しい仕事の探し方には、今回お伝えしたクラウドソーシングのデメリットが当てはまりません。
以後の話は、以下の続きの記事をご覧ください。
クラウドソーシングでは稼げないと苦しむフリーランスの方々に参考になると思います。
- 【連載2】新米フリーランスのこれからは、自サイトを作り、お金が良くて面白い案件へチャレンジしていくといい
- 【連載3】アクセス解析に慣れることがフリーランスの寿命を長くする理由
- 【まとめ】フリーランスのクラウドソーシングじゃないほうの稼ぎ方
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