(Macで)Sassのコンパイル、基本のアレコレをざっくりと。

Author: ウェブさえ |
2014年9月4日
カテゴリー ツール
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B!

sass

忘れてました。せっかくまとめておいたのに。以前、「とりあえずSassを触ってみようよ!」的な記事を二本書いて、今回のはそれに続く内容となってます。

スゴく便利だと噂のSass。試すには、いくつか新しい知識が必要です。その一つが「コンパイル」。聞き慣れない言葉に尻込みしちゃいそうですが、恐れるなかれ。いざやってみると、意外に簡単なことに驚きます。

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著者情報:この記事を書いた人

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web業界14年目。フリーランスwebデザイナーとして活動後、法人化。今でも年間100件以上のウェブサイトの企画・制作に関わっています。

コンパイルとは?

コンパイル

「Sassファイル」を「CSSファイル」に変換することです。

Sassによって、今までのCSSにはなかった画期的な記述方法が可能になります。例えばこれ。ネスト(入れ子)状にスタイルを記述できます。

#main {
  border: 1px solid #ff0000;
    .entry {
      margin: 10px;
      border: 1px solid #00a0e9;
      p {
        background-color: #e97300;
      }
    }
}

HTMLの構造通りに記述できるので便利。でも、この書き方をブラウザは理解してくれません。CSS形式のファイルに「変換」する必要があります。この変換の一手間を「コンパイル」と呼びます。

ターミナルを使う

ターミナル

コンパイルするときは「ターミナル」を使います。(Macの場合で話してます。Winの人すんません)

ターミナルは「アプリケーション > ユーティリティー」の中に。起動するとこんな画面が。この画面にコマンドを入力してコンパイルします。

起動直後のターミナルが覗く場所はユーザーホーム。コンパイルしたいSassファイルが存在するディレクトリにターミナルを動かさなくちゃ行けません。

ディレクトリを移動する簡単な方法

ターミナルへフォルダをドロップ

ドックに見えるターミナルのアイコンに移動先のフォルダをドラッグ&ドロップ。場所をそこに、新たなターミナルの画面が開きます。

本来、ディレクトリを移動するためには、移動先のパス(例、こういうの→ /Users/websae/Documents/folder)が必要。コマンド「cd」と一緒に使います。でもパスを調べるのが初心者さんには若干難しい。慣れないうちは、この「フォルダをドロップ」する方法がおすすめです。

コンパイルの基本コマンド

Sass input output

それではコンパイルしてみます! 上のが基本コマンドです。【input】にはSassファイルの名前を、【output】にはCSSファイルの名前を入力。【enter(return)】を叩けばコンパイルできます。

試しに。

#main {
  border: 1px solid #ff0000;
    .entry {
      margin: 10px;
      border: 1px solid #00a0e9;
      p {
        background-color: #e97300;
      }
    }
}

こんなふうに記述したファイルを「style.scss」という名称で保存。場所はターミナルが今見てるフォルダの中です。Sassファイルの拡張子は「.scss」です。(もう一つ「.sass」もありますが、今回は置いときます)

ターミナルに以下のコマンドを入力します。「style.scss」を「style.css」にコンパイルしなさい、という意味です。

sass style.scss:style.css

コンパイル後「style.css」というファイルができました。すでに「style.css」が存在していた場合は上書きされます。

中身を見ると

#main {
  border: 1px solid #ff0000; }
  #main .entry {
    margin: 10px;
    border: 1px solid #00a0e9; }
    #main .entry p {
      background-color: #e97300; }

Sassの記述がCSSに変換されたことが分かります。

出力するスタイルを指定できる

Sass input output style

「−−style」のあと半角スペースを空けて「スタイル」を入力すると、CSSの記述スタイルを指定できます。

もう一度「style.css」を開いてみます。こんな感じでしたね。

#main {
  border: 1px solid #ff0000; }
  #main .entry {
    margin: 10px;
    border: 1px solid #00a0e9; }
    #main .entry p {
      background-color: #e97300; }

ネストっぽい。このスタイルをその名も「nested」と呼びます。

コンパイル時には、「nested」以外に3種類のスタイルを指定できます。

expanded

コンパイルするときのコマンド。スタイルのところに「expanded」を指定します。

sass style.scss:style.css --style expanded

コンパイル後のCSS。

#main {
  border: 1px solid #ff0000;
}
#main .entry {
  margin: 10px;
  border: 1px solid #00a0e9;
}
#main .entry p {
  background-color: #e97300;
}

いつも見慣れた感じ。読みやすいです。

compact

コンパイルするときのコマンド。

sass style.scss:style.css --style compact

コンパイル後のCSS。

#main { border: 1px solid #ff0000; }
#main .entry { margin: 10px; border: 1px solid #00a0e9; }
#main .entry p { background-color: #e97300; }

ルールセットごとに改行。見やすといえば見やすい。「expanded」よりも少しファイルサイズを軽量化できます。

compressed

コンパイルするときのコマンド。

sass style.scss:style.css --style compressed

コンパイル後のCSS。

#main{border:1px solid #ff0000}#main .entry{margin:10px;border:1px solid #00a0e9}#main .entry p{background-color:#e97300}

インデントや改行を排除。コメントもなくなります。ファイルサイズの軽量化を最優先したいときはこのスタイルで。最近はモバイルも意識して、よりサイトを高速化する必要があるので、最終的にはこのスタイルにするのが良いかもですね。

いちいちコンパイルするのは面倒だから

Sass watch input output

「−−watch」を使えば、コンパイルを自動化できます。

開発途中に何度もコンパイルを繰り返すのは手間です。「−−watch」をコマンドに加えて入力すると、Sassファイルを監視。編集後に自動でコンパイルしてくれます。

例えば

scss --watch style.scss:style.css

「style.scss」を更新すると、自動的に新たな「style.css」ができあがります。ラクチン。

ファイルだけでなく、フォルダを監視対象にすることもできます。いろいろ試してみるのが面白く、またターミナルの扱いにも慣れます。

でもやっぱりターミナルはイヤ

Koala

ターミナルの扱いにどうしても馴染めない場合は、直感的に操作できるアプリがおすすめ。コンパイルを簡単にするアプリがいくつかあります。

これは「Koala」。使い方は簡単です。コンパイルしたいSassを含むフォルダをドラッグ&ドロップ。

フォルダをドロップ

フォルダに含まれるSassファイルが並びます。

クリック後の設定

①コンパイルしたいSassファイルをクリックし、②自動でコンパイルするか選択、③スタイルを選択して【Compile】をクリックします。これだけでOKです。

Scoutってのもある

Scout

ちょっと古いですが、同じようなアプリをもう一つ。

こっちも使い方は簡単で、①クリックしてフォルダを追加、②Sassファイルがあるフォルダ(input)とCSSファイルとして出力したいフォルダ(output)を選択し、③をクリック。コンパイルできます。

以上!

ざっくりまとめるのは意外に難しいものですね。ザックリし過ぎてよーわからんかった、という人にはこの書籍がおすすめ! カラフルな図解付きで、解説の口調も柔らかく、分かりやすく楽しく学習できます。

こっちはKindle番。僕が持ってる方。

ほな、ごゆるりと〜

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