HTML/CSSが苦手な初心者はどの「ホームページの作り方」を選べばいいの?
素人さんでも簡単にホームページを作れる方法が増えてきました。(そのせいで仕事が減るんじゃないかと焦るウェブデザイナーも増えているとかいないとか)
いろいろとありすぎて、特に初心者さんはどの「ホームページの作り方」を選ぶべきか迷ってしまうようです。
あなたは、どれを選ぶ?
今回、紹介するホームページの作り方は以下の7種類。
わたしのHPの作り方
ぼくは、ウェブ制作を本業に生活してます。実績が約10年のウェブデザイナーなのですが、お客さんへ上にあげたような作り方のうちからひとつを提案することが日常茶飯事にある一方で、技術的な実験やお小遣い稼ぎを目的にぼく自身のためのサイトを作る機会も多いんですね。
それでぼくが「ホームページの作り方」を選ぶときの方法ですが、いつも以下の条件に合わせて選んでます。
- ホームページで何がしたい?
- ホームページにいくらお金をかけられる?
- ホームページを作れるスキルは持ってる?
- いつまでに公開したい?
「ホームページの作り方」の選び方
例えば、ホームページでしたいことを考えてみましょう。
- 会社の名刺代わりに使っていきたい
- 売上につながるお問い合わせを増やしたい
- 店舗への集客効果を期待している
- サークル用としてイベントの告知やメンバー同士の交流に使いたい
- ネットで商品を売ると儲かりそうだから
- webデザイナーになるための知識を身につけたいから
ぱぱっと思いつくのをあげてみました。このように人によってホームページを作る目的は違います。同じようにホームページにかけられる予算や手持ちのスキル、公開までの期日も人それぞれ。
もし、近日中に起業を予定している。名刺代わりに使える会社案内用のホームページが明日にでも必要。こんなケースなら、ネットからユーザー登録するだけで即日にオリジナルのホームページを持てる「レンタルホームページ」が最適です。
ネットで商品を売るためのスペースが欲しい? それなら「ショッピングカート」一択。
お金もスキルもないけど文才だけには自信がある。その文才を集客に活用したいというならホームページではなく「無料ブログ」という手段を選んだほうがいいかもしれません。
こんなふうに、「ホームページの作り方」を選ぶときは、あなたの境遇をよく考えたうえで決めるのがいいでしょう。
以下ではそれぞれの作り方についてメリット/デメリットを説明しています。読めば、きっとあなたにピッタリの「ホームページの作り方」が見つかるはずです。
初心者でも簡単なホームページの作り方 7つ
ホームページビルダー
趣味としてホームページの作成を楽しんでいきたい人におすすめ。
初心者さんが一番最初に飛びつきがちな方法。パソコンにインストールして使うホームページ作成用のソフトです。
最初に個人的な結論を言っちゃいますが、ホームページ作りを趣味にしたい人以外にはおすすめしません。
確かに「HTML/CSS」でホームページを作っていくことと比較すると圧倒的に簡単なのですが、できあがるデザインの質や制作コストを考えると、初心者用としては中途半端さが目立ちます。
「HTML/CSS」というのは、呪文を唱えるように文字をカタカタ打ち込みホームページを作っていく方法のこと。プロのウェブデザイナーを目指すなら必須のスキルです。
ホームページビルダーでは、こうした見るだけで頭が痛くなりそうなHTML/CSSを使わず、パズル感覚でホームページを作っていけます。
ただ、作れるホームページのデザインがダサいんですよね。デザインは、テンプレートから好みのひとつを選んだあと写真と文章を自分用に差し替えるという方法で進めていくのですが、もとのテンプレートが良くいえばシンプル、悪くいえばダサい。
ビジネス用に使うなら、あまりに素人っぽいデザインだと会社の名誉を傷つけます。ダサいテンプレートでも頑張って手を加えることでおしゃれっぽくなることはなるのですが、そもそもこのソフトが対象にしている初心者さんには、そのためのスキルやセンスが備わってないと思うんですよね。
また、ホームページを公開するのにサーバー契約が必要なところも初心者泣かせ。
初心者さんにとって、ホームページを作るときにいちばん苦労するのはサーバーまわりのことだったりするので、しかもサーバーと契約するにはお金もかかりますし、結局のところ手間も含めたコストを考えると、ホームページビルダーは初心者さんが求めるほど初心者向けの作り方ではないと思うんです。
ホームページの作成を趣味として楽しみたいというなら、コツコツとソフトの使い方を覚え、公開までに必要なサーバー契約&設定作業にも挑戦してみればいいのかもしれませんが、素人さんが手っ取り早くホームページを作りたいなら、あとで紹介する「レンタルホームページ」のほうがおすすめです。
一応は買えるところのリンクを貼っておきますけど、見てみるとわかるとおり、やたらと種類が多いのも謎。どれを選んでいいかわかりません。
レンタルホームページ
会社やお店の名刺代わりのホームページがすぐに欲しいなら。
ネットから登録するだけで使えるホームページ作成サービス。登録後、即日でオリジナルのホームページを公開できます。
作り方はこんな感じ。テンプレートをひとつ選んだあと、写真や文章を専用の管理画面で入替えオリジナルへ近づけていきます。
満足するところまでいじくったら「公開ボタン」をクリックするだけ。じゃまくさいサーバー契約は不要でホームページを公開できます。
人気のレンタルホームページ
- お店用のホームページならグーペ
- 店舗用ホームページ向けのサービス。予約カレンダーや料金メニュー、アクセス情報など店舗のホームページに必要なページが簡単に作れます。
気合を入れると下のような本格デザインのホームページも可能。うちの会社で作りました。作ったときの裏話はこちら。
- 会社、サークル、イベント用のHPならWix
- テンプレートが豊富なので、いろいろなジャンルのビジネスで利用できます。無料から利用できるため、サークルやイベントなど、お金儲けを目的にしないホームページにも使いやすいですね。
Wixの使い方を詳しく知りたい人は以下の記事をどうぞ。
レンタルホームページが苦手なところ
「規模の大きなホームページ」を求めているなら注意が必要。
ホームページはページ数を増やす度に、ホームページ内部の構成を調整するための作業が必要です。新しいページへ移動するためのメニューを増やしたり、古いページと新しいページをリンクでつなげたり。こうした作業が、ページ数が増えるほどレンタルホームページの管理画面だとやりにくくなってくるんですね。
SEOをご存知でしょうか? 検索経由のアクセスを増やすための取り組みのことです。最近は、価値のある情報を発信しているページほど検索上位へヒットしやすくなるといわれています。
そのためにはホームページを積極的に更新していく必要があるのですが、レンタルホームページの場合は上でも説明したようにページ数をどんどん増やしていくことが苦手なので、積極的な情報発信には向きません。
だからもし、あなたが検索経由のアクセスをガシガシ増やしていくことを目標にしている場合は、レンタルホームページよりも「無料ブログ」や「WordPress」のような更新しやすい仕組みを選んだほうがいいでしょう。
なお、今回紹介した他にもレンタルホームページはたくさんあります。以下で比較してます。
ショッピングカート
ネットショップを瞬時に開設できるサービス
作りたいのがネットショップであれば、ショッピングカートを選びましょう。
上にあげたレンタルホームページでもネット販売の機能がついたものもありますが、やっぱりネットショップを作ることに特化したショッピングカートのほうがかゆいところに手が届きます。
ネットショップのデザインはテンプレートから選びます。例えば「カラーミーショップ」では、そのままでもじゅうぶん使えそうなおしゃれなデザインのテンプレートが揃ってます。
ネットショップに必須のカード払いも簡単に導入でき、商品さえあれば今日にでもネットショップの開業が可能。
ネットショップを開業するための流れは以下の記事で特集してます。ショッピングカートを比較している記事も一緒にあわせて読んでみてください。
ブログ
検索経由のアクセスを売上や集客へ結びつけたいなら。
情報発信をメインの集客方法として考えている場合は、「ホームページを作らない」という選択肢もありです。
ホームページビルダーやレンタルホームページで作ったサイトは、仕組みの上でどうしても更新しづらい弱点があります。
更新せずに放置したままだと、アクセスが増えるきっかけがありません。アクセスがなければ、そのホームページは存在していないのと同じです。特にビジネス用に使うホームページなら、「誰かに見られる=売上に結びつく」なので、アクセスアップのため更新は不可欠です。
ブログは、もともとが更新することを前提とした仕組み。日記感覚で新しいページを作っていくことが可能です。更新しやすい仕組みを利用して、積極的に情報発信に取り組めば、それがきっかけとなりアクセスが増えていくでしょう。
ただ、アクセスの増え方が想像以上に「ゆるやか」なことを、あらかじめ覚悟しておいたほうがいいです。
例えば、これはぼくが運営するブログのひとつ。アクセスの推移をグラフにしたものです。
ブログ開設後、3ヶ月間アクセスはほとんど増えず横ばい。半年くらいでやっとまともに人から見られるブログへ成長しました。
このようにブログのアクセスアップはあまりに地道な取り組みなので、途中でねをあげる人が7割りです。
更新を止めてしまったら、そのあとアクセスアップのチャンスには恵まれません。なかなか結果が見えないことに心が折れそうになるのは間違いないのですが、ブログのアクセスアップはこんなもの。先を信じるしかありません。
ブログを始める2つの方法
- 無料ブログ
- WordPress
無料ブログ
無料ブログは、アメブロ、ライブドア、はてなブログなどがありますね。無料なので始めやすく、同一サービスの利用者同士で交流できる機能があるので、ブログ開始時でもアクセスを集めやすいメリットがあります。
一方で、大きなデメリットになるのが規約です。サービス提供元が決めた規約の範囲でブログを運営していかなければいけません。なかには商用利用を禁じているブログサービスもあります。
規約を違反すると、突然ブログを削除されるということもあるんです。地道に更新してきたブログがいきなり消滅してしまうのは精神的につらいだけでなく、もしビジネス用のブログならすべての売上を失うことにもなります。
WordPressなら自由なブログ運営が可能
WordPressは、規約に縛られず自分の城(=ブログ)を築いていける方法です。
WordPressは、こちらの配布元からダウンロードしたあと、レンタルサーバーへインストールして使います。
WordPressのメリットは「自由さ」。最初の面倒なインストールの作業さえ完了できれば、デザインや機能を自分好みにカスタマイズし、規約に縛られず自由な内容で情報発信をしていけます。
でも、その自由さの反面、常に自己責任がともないます。
レンタルホームページ、無料ブログのようにサービス提供側へサーバー管理を任せることができません。ハッキングやウイルスの感染を避けるため、あなた自身に高いセキュリティ意識が必要です。もしハッキングの被害に遭ったり、予期せぬ不具合が生じたりしたときは自分で解決していかなければいけないんですね。
それでもWordPressを使う人はあとをたちません。いま世界中のウェブサイトのうち3割がWordPressで作られているといわれています。
なぜ、そんなにもWordPressが流行っているのか? 以下の記事を読めば、その人気の秘密が理解できると思います。
すぐにでもWordPressを始めたい人は、以下の記事がおすすめ。数あるレンタルサーバーのなかでも特にコストパフォーマンスが高い「エックスサーバー」を借りてWordPressをインストールする方法を細かく説明してます。
facebookページ
口コミを集客や売上に利用したいなら。
ホームページを作るのが手間や費用の面でめんどうなら、facebookページで済ますという方法もあります。
ウェブさえもfacebookページを運用中。ブログの更新情報をアップするくらいにしか使ってませんが、それでもフォロワーの数はそろそろ6000人に到達しようとしているところです。
同じと勘違いされている人が多いのですが、このfacebookページは個人のアカウントとは別もの。企業や店舗の広報用として、個人アカウントにはない機能がいろいろと利用できるんです。
例えば「いいね」を得ることでページのファンを増やし、ファンとの交流を以下のようなデータで可視化できます。
新商品のキャンペーンやイベントの告知に利用できそうですね。うまく口コミに乗ることができれば、一気に情報を拡散。たくさんのfacebookユーザーへアプローチできます。
良い方向で話題になる可能性があるのと同時に炎上のリスクもあります。口が滑って出たひとことが企業の信頼を大きく損ねることもあるので、特にビジネスの目的で利用している場合は注意が必要ですね。
facebookページの作り方は以下の記事をご覧ください。
Googleマイビジネス
お店をやっている人は登録必須。
店舗型のビジネスをやっている人は、ホームページを作る場合でも必ず登録しておきましょう。こんなふうにGoogleマップ上でお店のアピールができます。
Googleマップで近場のお店を探している人は多いですから。ぼくもよく使います。病院、ジム、ラーメン屋さんなど探すとき、旅先では特に重宝します。
こうした今この瞬間にあなたを求めている人がすぐそばにいるかも。登録しておくことで、逃さずに済みます。
あなたはどのホームページ作成方法を選ぶ?
どの方法も最初は無料の試用期間が利用できるはず。これまで説明してきた内容を参考の上、まずは試してみれば、あなたにとってベストな作り方が見つかると思います。
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