【初心者向け】リスティング広告とは?やり方・始め方をざっくり解説
リスティング広告は、うまく利用できれば「安い費用で高い効果を期待できる」とてもオイシイ集客方法です。
でも、「やり方・始め方がぜんぜんイメージできない」と先に苦手意識を持ってしまう人のほうが多いんですよね。
実は、僕のビジネスの始まりはリスティング広告がきっかけでした。
個人事業主としてweb制作のビジネスを始めたのですが、コネも資金もない状態から割と早く軌道に乗れたのは、リスティング広告をうまく利用できたからだと思ってます。
リスティング広告は、個人から上場企業まで予算に合わせ柔軟に利用できるのがメリットです。
以下では、これからリスティング広告を始めてみたいなと思う初心者さんのために、ざっくりと基本知識をお伝えします。
- 「リスティング広告、やってみたいけど始め方がよくわからない」
- 「やってみて本当にうまくいくのかな?」
- 「広告費を無駄にしたくないけど」
- 「お金がたくさんかかるんじゃないの?」
こうした疑問が解決できるはずです。
目次
リスティング広告とは、どんな仕組み?
リスティング広告は、検索連動型広告とも呼ばれています。
以下の図のように、検索に使われたキーワードと連動し表示する広告が決まるタイプの広告です。
広告主は、広告を表示したい検索キーワードを選べます。
上の図を見てみましょう。
広告主が「ウェブ制作」というキーワードに対して広告を出している例です。
テレビCMやポスティングなどの広告は見る側を選べません。
しかし、リスティング広告では、広告を表示する検索キーワードを指定することで、広告を見る人を選べます。
ホームページやLP(ランディングページ)を作ると、ほぼ全員が「〇〇」というキーワードで上位表示がしたいな、と思うはずです。
検索結果の上位表示を、お金で実現できるのが「リスティング広告」だといっていいでしょう。
ちなみに、以下はリスティング広告の別の呼び方です。
- 検索広告
- キーワード広告
- PPC広告
呼び方が違っても、すべて同じもの、検索キーワードに連動して表示される広告のことを指してます。
リスティング広告のメリット5つ
リスティング広告が、なぜ人気の集客方法なのかというと、以下のようなメリットがあるからです。
- 1. 売上に結びつきやすいアクセスを集められる
- 2. 広告費を無駄にしにくい
- 3. 効果が早い
- 4. 少額から試せる
- 5. 見せたい人にだけ広告を配信できる
1. 売上に結びつきやすいアクセスを集められる
リスティング広告は、単にアクセスを増やすための方法ではありません。
「売上に結びつきやすいアクセス」を増やせる方法です。
ホームページやLPを作ったとき、ただ闇雲にアクセスを増やしても意味がないですよね。
極端な例で言えば、視力に問題のない人をコンタクトレンズの販売サイトへいくら集めても売上には結びつきません。
リスティング広告は、特定の検索キーワードを選んで広告を出せる仕組みです。
言い方を変えれば、広告を見せたい人を選べます。
検索キーワードを選ぶことで、自社の商品やサービスへ興味のある人にだけ広告を見せられる、というわけです。
以下の例を見てみましょう。
「HP業者 評判」を検索する人は、評判の良いホームページの制作業者を探していると予想ができます。
「相続マンション 売却」と検索する人は、相続したマンションを売りたくて情報を求めていると予想できるでしょう。
これらの例のように、検索者は欲しい商品・サービスを見つけるために検索を利用します。
検索で見つけたサイトで商品・サービスを購買するのは、自然な流れといえるでしょう。
リスティング広告は、御社の商品・サービスに興味がありすでに購買意欲が高まっている人からのアクセスを増やしてくれるわけです。
2. 広告費を無駄にしにくい
できるだけ無駄に広告費を消費したくないなら、リスティング広告は正しい選択だといえるでしょう。
リスティング広告は「クリック課金」です。
広告が単に表示されるだけでは広告費は発生しません。
広告がクリックされて初めて広告費が発生します。
例えば、テレビCMや新聞の折込チラシなどは、多くの場合、見てもらうことさえ叶いません。
僕の自宅の一階にある集合ポストの横にあるゴミ箱は、ポスティングされたチラシでいっぱいです。
広告費のほとんどがゴミ箱へ直行するために使われています。
一方、リスティング広告の広告費は、クリックされたことによって課金されます。
クリックされたということは、見込み客がサイトに足を運んでくれたということです。
広告費は必ずサイトへのアクセスを増やすために使われます。
3. 効果が早い
ホームページやLPを作ったら、できるだけ早く効果を発揮してほしいですよね。
だったらリスティング広告を利用してみましょう。
リスティング広告は、最初の設定さえ済ませれば、すぐに広告が配信されます。
実際、僕が最初に一人で始めた事業ではリスティング広告を始めたその日にお問い合わせのメールが届きました。
忘れもしません。
地方のブリーダーさんからのホームページ制作に関するご相談で、電話で折り返した僕の声は緊張と嬉しさで震えて聴こえていたことでしょう。
サイトへの集客方法としてSEO対策も、同じように検索者からのアクセスを集められます。
SEO対策でも、購買意欲の高い見込み客を獲得できるメリットがあるわけです。
ただ、SEO対策が実を結ぶのは、地道に取り組んだ上でのことで、期間的には少なくとも3ヶ月はかかるでしょう。
しかも、検索ランキングを決める仕組みが変わるたびに検索順位も変わるので、仮に効果が出てきたとしても一定しません。
リスティング広告なら、広告の設定を済ませた後すぐさま広告が配信され、広告費を払っている間は効果が一定します。
もし、予算の都合などで広告を停止したくなった場合もすぐに止められます。
4. 少額から試せる
広告は予算に余裕がある大企業のものだけと思ってませんか?
リスティング広告なら、1,000円からでも始められます。
リスティング広告は、広告を表示できるサイトがGoogleの検索結果とYahoo!の検索結果に分かれます。
それぞれで上の表のように最低出稿金額は異なりますが、どちらにしてもかなりお手頃な金額から利用が可能です。
広告費はオークション制となってます。
広告費は、広告を表示したい検索キーワードごとに上限を設定します。
同じ検索キーワードに対して複数の企業が広告を出しているのが通常でしょう。
同じ検索キーワードに対して複数の広告が出稿されている場合は、設定された広告費の上限が高い広告ほど、検索結果の目立つ場所へ表示されます。
この広告の表示場所を広告費で競う仕組みから「オークション制」と呼ばれているわけです。
オークション制で広告の表示場所が決まるなら、結局、資金力がある大企業のほうが有利なんじゃないか、と思いませんか?
残念なことに、それは事実です。
ただ、賢く戦略を練れば予算に余裕がなくても、大企業にも負けない戦い方ができます。
限られた予算で最大限の効果を得るためにできる工夫の例を、以下の記事で特集しました。
また読んでみてください。
5. 見せたい人にだけ広告を配信できる
検索キーワードですでに絞れているターゲットをさらに、以下のような条件で絞り込むことが出来ます。
- 性別
- 年代
- 地域
例えば、「美白 サロンオススメ」と検索した神奈川に住む30代の女性に対して広告を見せる、というターゲットの絞り込みができます。
ターゲットを絞り込むほど、広告費の無駄を防ぎ売上に結びつきやすい見込み客を集められます。
リスティング広告のデメリット
これまでリスティング広告のメリットばかりを取り上げてきました。
もちろんデメリットもあります。
いくら売上に結びつきやすい見込み客を集められる利点があっても、その利点は「使いこなせてこそ」得られるもの。
リスティング広告自体は確かに費用対効果の高い集客方法ですが、その効果を最大化するには、まず管理画面を使いこなせる必要があります。
以下は、リスティング広告の管理画面です。
広告を設定し運用していくためのメニューが狭い画面の中にたくさん並んでます。
管理画面の使い方をなんとか覚えられたら、今度は、実際に広告を運用していくわけですが、闇雲に広告を出しても広告費を無駄にするだけです。
リスティング広告は、短い文章で成り立ってます。
文字だけで興味を引き、サイトへ導くためには、コピーライティングのスキルが求められるます。
なんとかサイトへ足を運んでもらったら、同業他社にはない商材の魅力を訴え成果へ導かなければいけません。
サイトの質が低ければ、せっかく広告で得たアクセスも売上には結びつかないでしょう。
広告で成果を得るには、マーケティングやweb制作の知識も必要になってきます。
ただ、リスティング広告は、メリットのところでもお伝えしたとおり少額から始められます。
最小限の予算で始め、広告を実際に運用しながら知識を身につけていく、という方法がおすすめです。
僕も最初はそうでした。
一日の広告予算をお小遣いで払えるくらいの金額に設定し、毎日、広告から発生するアクセスを記録してました。
何をすれば広告効果が改善するかを考え、工夫を凝らしてました。
リスティング広告の始め方。流れを説明
リスティング広告を始めてみたいけど、やり方というか流れというか、そういうものがイメージできない。
という人が多いと思うので、リスティング広告が検索結果へ表示されるまでの手順について、ざっくり説明していきたいと思います。
まず、流れだけを見てみましょう。
- 1. アカウントを作成する
- 2. キャンペーンを設定する
- 3. 予算を決める
- 4. ターゲットを設定する
- 5. キーワードを設定する
- 6. 広告を設定する
- 7. 完了
大きく分けると手順は7つ。
細かい手順は省きました。
また別の記事で図解も付けて詳しく説明する予定です。
今回は、流れをざっと掴むことを目的としてください。
それでは、手順の説明です。
1. アカウントを作成する
リスティング広告を利用するには、まず以下の広告配信サービス内にアカウントが必要です。
Googleの検索結果へ広告を出したければ、Google広告。
Yahoo!の検索結果へ広告を出したければ、Yahoo!広告を選びます。
検索結果だけでなく、それぞれ配信ネットワークを持ち、提携しているメディアでも表示されます。
GoogleとYahoo!、どちらへ広告を出すべきかの答えは一言ではいえません。
微妙にターゲットの違いがあり、管理画面の使用感も異なります。
ちなみに僕はYahoo!広告から始めました。
当時は、Yahoo!広告のほうが管理画面がシンプルで使いやすいと感じたからです。
また、Yahoo!のほうがIT初心者が使っているイメージでした。
僕の商材が初心者向けホームページの制作サービスだったので、勝手なイメージでしたが、ITに詳しくない利用者が多いYahoo!を選びました。
2. キャンペーンを設定する
アカウントが準備できたあと、広告を出すために最初にやることが「キャンペーンの作成」です。
キャンペーンとは、広告出稿の「目標と方法」に相当するものです。
以下は、Google広告のキャンペーン作成画面です。
広告を出すことの目標を選んでいます。
ここでは「販売促進」を選択しました。
以下は、広告を出す方法を決めている画面です。
「検索」を選択。
リスティング広告なので、広告出稿の方法は検索結果へ表示する方法を選びました。
3. 予算を決める
予算は柔軟に決められます。
顧客獲得コストやCV率をベースに、払える限り最大限の金額を設定しましょう。
「予算に関するアドバイス」を後述してますので、また参考にしてみてください。
5. ターゲットを設定する
以下の画面は、広告を配信する地域と言語を設定しているところです。
6. キーワードを設定する
広告を表示したい検索キーワードを入力していきます。
7. 広告を設定する
広告は、「タイトル」+「説明文」の形で表示されます。
検索者の興味を引き、検索者へ与えられるメリットが表現されているとクリック率が上がります。
7. 完了
以上で広告配信の準備は完了です。
このあと広告へ審査が入り、問題なければ広告が配信ネットワーク上に表示されます。
途中の図解はすべてGoogle広告のものです。
Yahoo!の管理画面はGoogleのものと異なり、広告を出稿するまでの手順も少し違いますが、どちらか一方へ慣れていたら、新しく使い始めるほうも難なく使いこなしていけると思います。
リスティング広告の予算の決め方
初めてリスティング広告を利用する人は、「いったい予算をいくらくらいから始めるのが適切なのか?」と頭を悩ませていることでしょう。
もし、コンバージョン率がわかっているサイトやLPに対してリスティング広告を利用する場合は、そのコンバージョン率をベースに考えると、目標の売上に対してどの程度の広告費が必要なのかを算出できます。
その例が以下です。
コンバージョン率が1%。
商材が1個売れると1万円。
目標売上の100万円を達成するには、100回商材が売れる必要があります。
つまり、100件のコンバージョンが必要。
コンバージョン率は1%なので、100件のコンバージョンを発生させるには、10,000件のアクセスが求められます。
広告を出す検索キーワードのクリック単価が100円だと仮定したら、10,000件のアクセスを得るには、100万円の広告費が必要だと結論づけられます。
新しくサイトやLPを作ったばかりで、まだコンバージョン率がわからないという人は、上記の例のようにコンバージョン率を1%で考えて予算を考えるといいでしょう。
商材の価格帯や競合他社の影響力にもよりますが、コンバージョン率はだいたい1~3%くらいが平均です。
まずはCV率1%で考え、予算を組み、広告を配信した後正確にコンバージョン率を計測しながら予算を調整していくのがいいでしょう。
なお、「CV率?」、「コンバージョン?」と頭をかしげる人は、以下の記事をご覧ください。
リスティング広告とSEO対策の違い。どっちがいいの?
リスティング広告とSEO対策は、どちらも検索者をターゲットにしている広告です。
そのため、売上に結びつきやすい見込み客を集められる点でメリットが一致してます。
しかし、お金さえ払えば効果をすぐ得られるリスティング広告とは異なり、SEO対策の効果は現れるまで時間がかかります。
また、リスティング広告の効果は広告費を払っている限り持続しますが、SEO対策の効果は一定せず不安定なところも違います。
サイトを作ったばかりの頃は、どうしてもアクセスがない状態が続きます。
アクセスがなければ、サイトの反応を確かめることさえできません。
だから、SEO対策に取り組みながらリスティング広告も運用していくのが理想です。
アクセスがない頃の集客はリスティング広告で行い、SEO対策が効果を発してきたらリスティング広告の予算を少なく調整すればいいでしょう。
サイト開設の初期は絶望的にアクセスが得られません。
その頃のアクセスをカバーするため、制作費とは別に集客用のリスティング広告予算を用意しておくべきだといえますね。
リスティング広告とディスプレイ広告の違い。どっちがいいの?
ディスプレイ広告は、リスティング広告と同じインターネット上に配信される広告です。
ただ、表示される場所や方法、また、効果が大きく異なります。
以下は、ディスプレイ広告の表示例です。
ディスプレイ広告 | リスティング広告 | |
---|---|---|
表示場所 | webサイト/アプリの広告枠 | 検索結果の広告枠 |
ターゲット | 潜在層 | 顕在層 |
求める効果 | 認知のきっかけづくり | コンバージョン |
CV率 | 低め | 高め |
広告素材 | テキスト/画像/動画 | テキスト |
この表のような違いに着目し、目標に対して適切なほうを選びましょう。
リスティング広告とディスプレイ広告の違いは、以下の記事にまとめました。
ディスプレイ広告の使い方も理解できると思うので、ぜひ読んでみてください。
代理店へ外注するか、自分でやるか、どっちがいいの?
代理店へ外注すると、面倒な広告設定から効果改善の作業をまとめて任せられます。
そのため手間がかからないのはもちろん、知識がない人にとっては知識以上の効果を得られるのがメリットです。
ただ、代理店が何をやってくれているのかがわかるくらい、最低限の知識くらいは備えておかなければ、必要以上のマージン(運用手数料)を取られていたり、不要な作業へ余計な費用を取られていたりするリスクがあります。
リスティング広告は、最初の苦手意識さえ捨てられれば、意外と簡単に始められます。
最初に必要な設定は、言ってしまえば、画面の指示にしたがって進めるだけのものですからね。
といっても、しっかりと効果をあげていくにはマーケティングやコピーライティングの知識に関して深い学習が必要になってくるでしょう。
始めるのは簡単でも効果を得るには、それなりの努力が求められます。
個人的には、広告代理店へ丸投げする前に身銭を切って、基本的な仕組みくらいは身につけておくべきだと思います。
残念なことに、顧客に余計なお金を払わせる悪質な広告代理店も多いからです。
業者が何をやっているのかを理解し、業者の働きを評価できるくらいの知識を身につけてから外注に頼っても遅くはないでしょう。
勉強しながら運用を続け、自分でもやっていけそうだと感じたら、もちろん代理店を利用する必要はありません。
【まとめ】リスティング広告はやるべきか?
サイト集客に何も取り組んでいないなら、始めたほうがいいでしょう。
そのまま放置していても、アクセスを得られるチャンスがないからです。
今これだけホームページを作るのが当たり前の時代になると、作っただけでは誰もアクセスしてくれません。
SEO対策やリスティング広告など、集客への取り組みに励んでこそ、アクセスが得られます。
SEO対策は、地道で継続的な取り組みです。
少なくとも半年くらいは効果を得るまでにかかるでしょう。
それまでアクセスがない状態で、あなたの事業は保てますか?
サイトへのアクセスがないなら、売上もないはずです。
もし、リスティング広告にかけられる予算がない、というなら、サイトを作る前の予算計画から失敗しているといえます。
本来は、サイトを作ったあと、どうやって集客を行うかを考えておき、制作費とは別に集客費も準備しておくべきです。
どんな方法でどれくらいのお金をかけて集客に取り組んでいくのか?
アクセスがないサイトは存在していないのも同然です。
もう一度、目標の売上や顧客単価などを整理し、集客の予算と方法を検討し直してみましょう。
読み終わったらシェア!
SEOサービス【丸投げOK】ウェブさえがSEOに強い記事を作成します
SEOに強い記事は書けていますか?
クラウドソーシングのライターで満足できていますか?
実績10年以上のウェブさえが、このブログで見られるような記事をお作りします。
SEOだけでなくCVも意識。企画から公開までのすべての作業をお任せいただけます。